野球が大好き、今でも。その②

子供の頃からの草野球は大人になっても続いていた。まったくの雑草野球だけどね。周りにやりたい人がいっぱいいたから。ある時、掛布と同期での阪神のテスト生だったというゴツいやつを誰かが連れてきた。試合には参加しなかったので、試合後、見せてもらえませんか、とお願いして打ってもらうと、軟球がへしゃげるような音とともにどこまでもライナーな球筋のまま遥か遠くまで飛んで行った。投げてもらうと、風切り音を立てた投球がやってきた。カーブは背中の後ろから曲がってきた(ホンマやで)。こんな人がテストに落ちるのか、とプロのすさまじさを思った。
大阪の紳士服組合のリーグに参加させてもらったこともある。ここはほんとの!草野球、軟式の社会人野球に近い。元PL、浪商、近代付属、とか硬式出身者が混じっていた。雑草野球の時は結構いけてて上位を打たせてもらってたのが、ここではまったくのお荷物だった。カーブは本当にカーブだし、ホップしてくる球も始めて体験した。外野に飛んでくるフライは、伸びるわ、揺れるわ、回転してるわでグラブに入ってくる勢いに驚かされた。もう飛んでくるな、と恐怖いっぱいだった。
身体競技にははっきりした格差があるのだ。草は草、雑草は雑草なりに。だからプロ野球選手なんてのは超人だと思っている。
MLBで、鈴木、吉田、筒香といった日本の誇る一流選手たちが経験している苦戦。手も足も出ない三振や凡打、無様ともいえる守備の姿を見るにつけ、プロといえども確かな差があるのだと恐ろしくなる(ここについては別の要因もあるようなので、別途で)。外野フライはきっとすごい回転だったり、急に曲がったり揺れてやってきてるんだろうね。彼らも恐怖を味わっているのかもしれない、そしてそれらを乗り越えようとしている並々ならぬ根性を思う。それにしても落差1.3メートルのシンカー、カーブっていったいどんなだろう。そしてメジャーリーガーってなんという身体能力なんだろうか。超人同士の競い合い。
野球は楽しい。

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