パンチ×ホスピタリティはエモい。北海道三笠でのめし1
7月末からドラマの撮影で北海道三笠市にきている。
気温30℃越えの日もあるけれど、やっぱり北海道。東京に比べたらめちゃめちゃ快適! 昨年の夏は都内での撮影だったから、ロケが地獄だった。それに比べて、今年は撮影するのも気持ちがいい!
三笠市は札幌から1時間くらいの場所にあるのだけど、ものすごく何にもない。ただ、東京から来ている僕にはそれがすごく刺激になっている。札幌だと東京生活の延長になってしまうけど、ここは違う。よくデジタルデトックスみたいなことを聞くけど、なんか毎日デトックスしている気分だ。実際に撮影をしているというのに、撮影前よりもストレスが激減している。欲しいものはアマゾンでポチればいいし、日常的な買い物はコンビニとイオンで事足りるし。毎年一年のうち1ヶ月くらいここで過ごそうかと思うくらい。
三笠で撮影をしているので、大体はロケ弁やケータリングになるのだけど、頼む先は、この町の色々な飲食店になる。
で、まず一つ目に気になった飯が「みつい食堂」。
三笠って町は個性強いというかパンチ強いキャラの人が多くいる。この「みつい食堂」もそうだ。店は古い一軒家の食堂という風情。初めて訪れた日、入ってすぐの場所にある席で店員さん達がタバコを吸ってお客さんを待っていた。いやー、今時はこういうのあんまりないと思うんだけど、僕はむしろ面白いなー、いいなーこの店と思ってしまった。
テーブルに案内されてメニューを見る。大衆食堂らしく麺も定食もある。カレーは外さないだろうと思いカレーを頼もうとすると、カレーもトッピング違いがいくつかある。さらにカツカレーにはノーマルとジャンボがあった。聞くとジャンボは1.3倍らしい。どうしようかな? と迷っていたら、女将さんが「大丈夫、食えるよ」としゃがれた声でにっこりと伝えてきた。食えるかどうかは、こっちの問題なんじゃないか? とも思ったけど、なんかその顔とハスキーボイスに魅了されて、ジャンボを頼んでみた。しかもルー増しで。
持ってきた女性は女将の娘なのだろうか? 女将が80代、女性が50代くらいなのかもしれない。それなりのふっくら体型のピンク髪の女性。これまたパンチがある人だなぁと思って面白がっていたのだけど、二度目にお店に行った時には、おしんこをサービスしてくれたり(このおしんこがめちゃくちゃ美味しい)、なるべく僕らの注文に応えようとしてくれたりと、ホスピタリティ抜群なのであった。見た目のパンチとは裏腹なホスピタリティさ。それが三笠民。
カツの上にルーをかけるカツカレーっていうのは初めてみた気がする。
カレー自体は普通のビーフカレー。ただなんだろう。すごく美味い。いや、ほんとなんてことないカレーだとは思うんだけど、美味いんだよなぁ。かつも普通のかつ。特徴は特にないんだけど、なんでこんなに美味く感じるんだろう? 逆にスタンダードの良さなのかもしれない。基本に忠実に作られたような食堂カレーだからこそ、大衆の心を鷲掴みにする味になっているのかもしれない。
量はやっぱりかなりあった。ノーマルでもそこそこ多めなカレーで、そのジャンボとなると、やっぱり腹パンになってしまった。完食したけどね。
お店の壁にはオタ系イラストが何枚も貼られていた。なかなかに上手だなあと思って聞いてみるとピンク髪の女性の娘のイラストらしい。へえ。
このレトロな食堂とのギャップが相当イイ感じ。これこそ家族経営の大衆食堂って感じで、なんだかエモい気持ちになった。
あー、そうか、この店、全体的になんだかエモいんだな。もしも昭和のお店が現代にタイムスリップしたら? というのを体現しているのだ。
気がつけば、なんだかんだで僕は3回の訪問をしている。時々訪れてカレーを食べたくなるそんなお店。この夏は、エモい。
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