隠者の夕暮れ 01 1-4　ペスタロッチ

神は親のように人間を愛し、人間は子どものように神を信頼する。君主は親のように民を慈しみ、民は子どものように君主を慕う。
これらはすべて幸福の源です。

一

王座に座る者も、木の葉の屋根の下に住む者も、同じ人間である。
では、人間の本質とは何か。なぜ賢者は人間の本質について語らないのか。なぜ気高い人々は人間の本質を知らないのか。
農夫は自分の牛を使役するためにその性質を理解している。羊飼いも、自分の羊の性質を探究するものである。

二

人間を支配し、守り、導くと言う者たちへ問う。
あなたたちは農夫が牛に対して払うような労苦を人々に払っているか。羊飼いが羊に対して示すような心づかいを人々に向けているか。
あなたたちの知恵は人間についての深い理解に基づいているか。あなたたちの親切は、国民を導く賢明な導き手としての親切であるか。

三

人間の本質とは何か。
人間が必要とするもの、人間を高めるもの、人間を堕落させるもの。
また、人間を強くしたり、弱くしたりするもの。
これらは、国民を導く者にとっても、最も貧しい小屋に住む人間にとっても必要なものである。

四

どこにおいても、人々はこれらの本質的なものを求めている。
彼らは困難に耐え、努力し、熱望を抱いて成長しようとしている。
それにもかかわらず、多くの世代が満足を得られず衰えていく。多くの人々が臨終において「私の人生は満たされなかった」と叫ぶ。
彼らの最期の姿は、使命を果たして静かに地に落ちる熟した秋の果実のように穏やかではない。