実家じまいとリンダ・ルイス
僕が10歳だったと思うけど、両親がマイホームを建てた。最初は弟と共同の子供部屋だったけど増築して自分だけの空間が出来た。20代半ばで家を出たんだけど、その頃にはレコード、CD、本、テープ、ギター等の音楽系ブツが大量に繁殖していた。
一人暮らしのアパートには当然入りきれない。また引っ越しも何度かあったし、結婚して家族が増えると自分の持ち物を置くスペースはさらに限られる。それでもブツは増えるばかり…。
そこで、しばらく見ないであろう古い本やビデオ、テープ類等をダンポール箱ごと、実家に置いていた。自分の部屋はそのままにしてたので無料の倉庫借りてるみたいなもんだ。
しかし、実家じまいをすることになり、置きっぱなしにしてたブツを数ヶ月かけてチェック。沢山は持って行けないから、厳選して運んだ。昨年からVHSテープのデジタル化を進めているのも、「これは!」という貴重な映像を救出して来たからである。
この前、ダンポール箱の中から封筒が出て来て、これを発見した。
リンダ・ルイスが1995年に来日公演を行った時のセットリストである。
Linda Lewis Live in Japan
1995/10/20〜21
at ON AIR EAST
リンダ・ルイスを知ったのは1985年。当時通ってた中古レコード屋の店長(福岡では有名なジュークレコードの故・松本康さん)からである。その頃は余り知られてなかったけど、90年代に入り渋谷系のミュージシャンがレコメンドし、再評価ブームが起きる。特に「LARK」は中古盤市場でかなりの高値が付いていた。
高いだけでなく、なかなか市場に出なかった。見つけた時は嬉しかったけど、結構なお値段でした。
これとLARKと2枚、まとめて買った。今ならいくらするんだろ?売らないけど。
渋谷系周辺のブームを受けてアルバム「セカンド・ネイチャー」を1995年7月にリリース。シングル"What's All This About?"はスマッシュ・ヒット。ラジオフレンドリーなポップ・チューンだったので、僕もディレクターやってたから、番組でよくかけていた。
※今Apple Music見たら配信されてなかった。他のサブスクはどうなのだろうか?記念すべき大復活名盤なのに…。
その盛り上がりを受けて日本でのライヴも実現(1974年以来2回目)。その東京公演に行ったのが1995年10月20日だった。つまり、最初に知ってから10年後にライヴ観たのである。ライヴはめちゃ良くて、ともかくあの声が生で聴けただけで大満足。終演後、バックステージでご挨拶。「What a GREAT show!!」とかなんとか言ったら「ホント?明日も観に来てよ!」って、フランクで気さくな方でした。サインもしてくれたし。
この時の来日に於ける東京での2回公演はレコーディングされ、ライヴ盤「BORN PERFOMER」としてリリースされた。
過去のカタログをCD化したのも日本が最初。リンダと言えばロンシュタットだけではなくルイスもお忘れなく。
さようなら、僕の実家
ありがとう、my mother and father
I'll never forget
my note #215