偏愛を語れるBARをやってみた
2021,1,23、zoomにて試験的にOPENしたセルフBAR、
「偏愛BAR」
がとても楽しかったので、noteに残しておこうと思います。
「偏愛BAR」とは
偏愛を語りたい者と偏愛を聞きたい者が集うオンラインBAR
店主は僕です。
基本店主は聞き役に回ります。
語り手は画面共有を駆使して偏愛する物事を熱く語ります。(プレゼン)
プレゼン後は質疑応答もOK。
偏愛の布教的な側面もあるので、
聞き手は新たな沼への入り口に立たされることになるかもしれません。
進むかどうかは聞き手次第。
語り手はただただ熱く語るも良し、今後の偏愛noteやコンテンツ制作の参考にするも良し。
途中入退室OKのゆるい愛のあるBAR企画です。
事の発端
火曜日。いつもの夕食。
「マツコの知らない世界」を見ていました。
大好きな番組で毎週見逃さないように録画しています。
いつもは登場するゲストの話に聞き入ったり笑ったり驚いて楽しんでいるのですが、この日は今までにない感情が湧き上がってきました。
「マツコはいいなぁ。知らないことやちょっと知ってることを深堀した話を生で聞けて。」
思えば社会人になってから座学的な学びといえば、
・資格や技能取得の為の研修
・ビジネスマナーやスキルの為のセミナー
・自己啓発系のもの
が主。
習いごともしていて、仕事以外の学びはあるけれどもっとライトに座学的な学びを得たい。
それも出来れば、熱量のあるものを。
熱量と愛のあるものを……
偏愛といってもいいかもしれない。
そうだ僕は偏愛を聞きたい!!!
といった具合に、偏愛を語ってくれる方を募集することに。
参加してくれた皆様
〜MENU〜
話してくれた方と内容のお品書き
🍾神谷京介さん
「井上陽水」
🍾こんちゃんさん
「包丁を研ぐ」
🍾逆佐亭 裕らくさん
「進撃の巨人(漫画)」
🍾ふみーさん
「ガンダムSEED」
🥂聞き手の皆様
小川牧乃さん
マリナ油森さん
ささいな笹さん
鈴木鮎さん
店主 椎名トキ:聞き専、話題がなくなったら好きな納豆の食べ方を小分けにしてオススメします。
お品書きのアイデアは神谷さんから頂きました!
こういうものの主催が初めてなので助かりました。その節はありがとうございました。
迎えた当日
11:30にはミーティングIDとパスワードにお品書きを添えて、それぞれにご連絡を済ませました。
11:50頃に「早めに開けておくか~」とzoomを開くと、なんと開店待ちされてる方が……笑
ふみーさんでした!嬉しすぎます笑
ちょっと早めにOPENして、ひとまずふたりで乾杯!続いて神谷さんがご来店。
遅刻しますとか○時頃行きますなんて連絡をいただきつつ、少し人が増えるまでは談笑。話題は主にその日のお品書きへの期待や、それに関連する「好きなこと」自然と偏愛や相手の好きなことに話題が集まるのがすごくよかった。
そんな輪の中に、来店される方が暫くすると増えてきました。
人が増えたところで偏愛の語りがはじまります。
ここからは感じたことや内容をかいつまんでお話ししていきたいと思います。
今後参加された方がそれぞれ記事にしてくれたら嬉しいです。
こんちゃんさん「包丁を研ぐ」
「みなさんは包丁を研ぎますか?」
そんな語りかけからはじまった、トップバッターはこんちゃんさん!今回伺っていたテーマは「料理」。ナポリタンの記事で以前、ご本人いわく“プチバズった”、料理好きな方なのですがあえて内容は料理の中でもピンポイントに「包丁を研ぐ」こと。
なんとテロップ付きで包丁の基本的な研ぎ方の動画まで撮影、制作してきてくれました!熱意がすごいです。
包丁を研ぎ始めたのは大学生の頃。
もともとシルバーや靴などを磨くのが好きだったことから、研ぐことを始めたそう。デニムなど使って行くことで「育てる」ことも影響しているかもと語ってくれました。
恥ずかしながら上京して13年。セラミックの包丁を使い続けていて、包丁を研いだことがありません。というかセラミックの包丁が研げることも知りませんでした。
しょりしょりと音を立てて丁寧に研がれていく包丁。説明が上手なことも相まって、だんだんと実演販売を見ている気になってきます笑
道具や用語の説明、なぜそうなのか、なぜそうするといいのかという点も初心者でもわかりやすい、とても丁寧な解説でした。完全に研ぎ方教室の先生です。
見事な研ぎ裁きを拝見した後は質疑応答。セラミックの包丁が研げるものもあるそう!(そりゃあるか)
裕らくさんも包丁を研ぐ方で、包丁談議も発展。オススメの研ぎ石や選び方も教えてくれました。
(後日研ぎ機購入しました。届くのが楽しみです。)
多く読まれているナポリタンの記事も貼っておきます。
神谷京介さん「井上陽水」
続いては神谷さんによる井上陽水“先生”の紹介。井上陽水氏を“先生”と呼び尊敬している神谷さん前日にpptを作成し、事前にセルフリハーサルまでしてくれたそうです。(ふみーさんから「仕事じゃないですか!」とツッコまれていました。)
井上陽水氏の音楽との出会い、歌詞の世界観、そして人柄と順だてて語ってくれました。
僕と神谷さんは同世代(30代前半)なのですが、僕の井上陽水氏のイメージは「少年時代」「リバーサイドホテル」の楽曲の方。車のCMに出てた方のイメージ。
同世代がどう井上陽水氏の音楽に偏愛していったのか気になりました。
学生時代、神谷さんはMr.Childrenのファンで音楽雑誌でボーカル桜井さんと真逆の声として、井上陽水氏の声を挙げた記事を読んだことがきっかけ。
アルバムを購入して感銘を受けるものの、一旦保留していたところに地元でコンサートが開催。足を運んだ際の生歌に衝撃を受けて、「陽水先生」と呼ぶくらいに本格的なファンになったそうです。
特に感銘を受けたのは、「氷の世界」。
いやぁ、人の推し、偏愛との出会いのエピソードって微笑ましいというか。聞いていてすごく幸せになりますね!こういう馴れ初め話、大好物です。
普段小説をメインにnoteを書かれている神谷さん。
作家としての視点で、歌詞やその背景にある陽水先生の人物像を紐解くように、見解を聞かせてくれました。
独特な歌詞の世界観も、愛のあるツッコミというか、紹介をしていて。
「そういうところが好きなのね」と感じさせてくれました。紹介してくださった曲の中では「覚めない夢」がぐっと来ました。存じ上げなかった曲だったので、AmazonMusicでその後聴きまして。
歌詞の単純でないラブソングとしての良さと、「こういう恋愛ってあるよなぁ」という自己投影。そして僕が好きなアーティストの奥の方に近いエッセンスがあるように感じて、様々なアーティストが影響を受けたんだろうなと想像を巡らせました。
あまりにも大御所だととっつきにくいのは世の常で、僕も聴いてこなかったのですが、これを機に聴いてみようと思います。
ふみーさん「ガンダムSEED」
ふみーさんは開店待ちの段階から背景を作品のイラストとロゴに設定してくれている気合の入れよう。(最高)
最近松井玲奈さんがミルクティーを作りながらガンダムSEEDと保志総一朗を熱く語る動画を観て、熱量が被弾!ネットフリックスを再契約して全話観返して、完全にガンダムSEED熱が再燃してしまったそう。
僕や聞き手の女性陣はガンダムに詳しくない状況でしたが、結論から言うとプレゼンの後には「わかりやすい」「ガンダムってだけで難しいと思ってた」「とっつきやすくなった」という声が続出。
ふみーさんは上記の動画を観て「被弾した!」と言っていましたが、動画の熱を受けてその熱を更に人にリレーしていく。これってすごく典型的な口コミ(しかもかなり熱い)のかたちですよね。
「思わず人に伝えたくなる好き」を観て、思わず伝えたくなった。純粋にこの流れがいいなぁ。とそんなことを考えながらふみーさんの熱い語りを聞いていました。
キャラクター一覧や図解を持ちいて、世界観や関係性、現代社会に置き換えての開設がとてもわかりやすかった。
内容を知っているこんちゃんさんがチャットで副音声的に補足や、書き込まれる疑問に答えてくれたりしてくれたのもとてもよかった。メインの語り手の言葉を遮ることなくさりげなく補足出来るって、予想してなかったのですが偏愛BARならではの良さかもしれない。
「ガンダムは戦争モノ」と考えるとわかりやすいなと思いました。人種差別もテーマの一つになっているんですね。ふみーさんいわく、ガンダムSEEDの「SEED」は「種」。人種や種族の「種」だと思うとのこと。新人類と旧人類の戦い。どちらの言い分もどちらが明確な悪というわけではない……
これだけ聞いてもこの作品がヒューマンドラマであることがよくわかりました!
舞台が地球から宇宙になっているというだけで、戦争における普遍的な人間劇が描かれているのかな?と思いました。メッセージ性の強さも。ふみーさんが思わず涙したシーンも気になりました。
やっぱりどうしても、ロボットアニメとしてのイメージが大きすぎてその奥にあるテーマやジャンルに気付けないものかもしれません。
全50話と骨太な話数ですが、前作や他のシリーズを見ていなくても100%楽しめるストーリー構成になっているとのことで、SEEDが初ガンダムな方でもハマっていけるそうです!
現在ネットフリックス他Amazonprimeでも配信されています。
逆佐亭 裕らくさん 「進撃の巨人(漫画)」
1期OPの鑑賞から始まった「進撃の巨人」偏愛語り。僕も1期は観ていたのでちょっと懐かしい。アマプラで全話観返そうかなと思っていたところだったのでタイムリーなテーマでした。
参加者が心臓を捧げていないことへの指摘から師匠(裕らくさん)のターンです。OPで一気に空気を持って行くのはズルい!
一言で言うと、(1期しか観ていないので)「知らない間にそんなことになってたのかー!!」でした。
基本の世界観や設定の説明はもちろん、ストーリーの骨組みの斬新さ。
「今こういう状況になっていて……」と言われても信じられない展開。
「今まで読んできた中でもトップクラスでやばい作品!」「今世紀一番ヤバイ」と熱量たっぷりに語ってくれました。
設定については壁による階層の図解、登場人物たちの相関図を使って物語の導入を丁寧に。
はじめに読んだシチュエーション(友人との待ち合わせで寄ったブックオフで夢中になり、そこへ友人を呼び寄せる)を織り交ぜることで、語り手と作品の馴れ初め(大好物です)もわかり、師匠がいかに偏愛しているかも感じられてよかった。
設定を説明したあとは好きなシーン紹介!ふみーさんの時も思いましたが、好きなシーンを聞くとその人がどういう視点でその作品を愛しているかが、明確にわかりますね。
ストーリーを聞けば聞くほど観たくなる不思議。
展開が熱すぎる。その熱い展開がさらに熱く語られる。
正直観返したい欲がガンガンに上がりました。紹介でも漫画よりアニメを推してたのでこれは観るっきゃない!
やはり参加者含めて文章、作品をつくる方々なので展開や伏線回収の美しさ、力強さに惹かれたのではないでしょうか。
あとやっぱり物語のベースや序盤の魅力を丁寧に伝えるのって、漫画や映画、アニメを布教する上でポイントかもしれない。本当、かなり引き込まれました。
ネタバレも含みつつ、しかし最低限なのでちょうどよく続きや詳細が知りたくなるプレゼンでした!
しかも今年最終巻が発売するというナイスタイミング。「まだ間に合うのでぜひ」は布教する際のポイントかもしれないですね。タイミングって大事。
そしてもう一度言う。進撃、そんなことになってたのかー!!!!
偏愛を聞くってアツい
プレゼンを軸に、それに関連したりそこから枝葉を伸ばして語り合う空間はとても心地よかった。
今回より語ってもらう為に画面共有可能にしていたので、動画や音楽、画像などそれぞれ工夫して語られていたのも、それぞれの「語りたいポイント」が垣間見られてその点の面白さもありました。
「何で引き込むか」が考えられていたなぁと。
プレゼン中も自然と、チャット欄で内容へコメントや質問が投げかけられて。それに知ってる人は補足したりして、話題が深まっていくのも漠然とですが、なんかいいなぁと。
こういうのが学びの場だなぁとしみじみ。
学生時代も質問しやすい先生の授業が好きだったことを思い出しました。
授業も偏愛を聞くのも、「情報を吸収する」ことは同じですよね。聞くだけじゃなく、感想や質問が気軽に出来るとより吸収出来て、その分情報に対する満足感が増すのだと思いました。
偏愛を語るって、いわゆる布教的な側面も大きくて。普段面と向かってだとする機会ってあんまりない。記事にすれば何度も推敲することが出来る。だけど、読み手の疑問を投げかける事ができない。
今回偏愛BARをやってみて、やっぱり顔を見て声を聞いて勧められることの強さをまざまざと感じました。疑問もその場で聞くことが出来るから、より深く自分に合わせて聞くことも出来る。
現に僕も購入に至ったり、実際聴いてみたりしているわけで。
熱は伝播するんですよね。聞いてるこっちまで画面越しでも熱がしっかり伝わってきました。
この会が出来ただけで、zoomの月額料金以上の価値を感じちゃいました笑
本当に楽しかった。
今後の案について
プレゼン後は閉店まで雑談だったのですが、その時に嬉しいことに次回の開店の要望もいただきました。
喜んでいただけたみたいで素直に嬉しいです!
いただいた案は、
・食べ物編 「ご飯に合う」「和洋中」「麺」
・音楽編(開けてはいけないパンドラの箱の可能性)
・直近一年で好きになったもの限定
どれも楽しそう!!音楽は尺が足りなくなりそう笑
形式もフェス形式だったり、あらかじめ話すテーマと時間を固定したり。
フェス形式は僕がzoomを使いこなし切れていないのでまだ難しい気がします(今回もところどころ勉強不足で助けていただいた)
今回zoomで企画を始めて運営…という程でもないかもしれませんが、やってみてとても勉強になりました。
上記にもありますが、今後も開催したいなと思います。
もし音楽編をやる時は僕も中田裕二さんをテーマに語り手で参加したいです。(内容は僕よりファン歴の長い嫁さんに監修を依頼しよう笑)
反省、今後の改善点としては。
・発表ひとりごとに休憩時間をとる
・プレゼン中のチャット欄の促し
・開店後から発表開始時間を事前に明確にしておく
・ユルさはこれからも守っていきたい
・店主ナッツ食べすぎ。適度に。
またやりたいと思いますので、その時はどうぞよしなに。
では。
✎__________
記事に共感、気に入ってもらえたら
「スキ」していただけると嬉しいです。。
「スキ」はnote未登録の方も押すことができます。
__________