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【映画レポ】わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!:子供フレンドリーなおすすめ映画
【約2,600文字、写真約5枚】
映画館で「わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!」を鑑賞しました。その感想を書きます。
(以下、ネタバレを含みます)
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▶︎結論
子供が全力で楽しんでいたため満足度は高かったです。1)シンプルで分かりやすいストーリー、2)「楽しい」に全振りした物語構成と盛り上がる音楽の使い方が良かったためです。テレビと違う映画ならではの演出も冴えていました。子供と見る映画はこうあるべき、と思わせる内容でした。
映画名:わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!
おすすめ度:★★★☆☆
監督: 宮原直樹
上映時間:71分
公開日:2024年9月13日
HP:https://2024.precure-movie.com/
▶︎あらすじ
大人気ゲーム 【ドキドキ♡タヌキングダム】で遊ぶため、こむぎ、いろは、ユキ、まゆ、大福、悟が集合!みんな仲良くゲームスタート!のはずが…。あやしいタヌキがいるゲームの世界に吸い込まれちゃったみたい…。さらに大ピンチ!こむぎは、いろはやみんなと離れ離れになっちゃった…!?(略)いろはに会うために、こむぎはいろんなゲーム対決に挑戦することに!(略)みんなの想いがひとつになった時、わんだふるな奇跡が巻き起こる!?
要は、ゲームの世界に入ってしまう→拘束されたいろはとまゆを救うため、こむぎとユキが助けに行く→ボスを倒してゲームの世界から出る→現実世界にもボスが出てくる→倒してハッピー、以上です。
▶︎良かった点
✔️分かりやすいストーリー
全体を通して「楽しい」に全振りしている印象でした。また、ストーリーがシンプル。子供向け映画はこれくらいがベストだと思います。そうしないと子供が話の展開についていけません。
前作「映画プリキュアオールスターズF」は、メタ的な内容だったため、大人が見ても複雑、子供にとっては珍紛漢紛でした。なお、「F」の対象は子供:45、大人:55だとしたら、本作は子供95:大人5の印象でした。
本作のストーリーは単純でした。しかし、1)CGを使ったキャラクターデザイン、2)2つの過去作のプリキュアが登場、3)「光る!フレンドリング」で楽しく応援できるため、映画としての特別感は担保されていました。
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✔️音楽の使い方が的確
随所に音楽の使い方が的確で、歌を使った盛り上げ方が上手でした。子供曰く「(音楽が流れた)玉入れのところで踊りたくなっちゃった」とのことでした。また、音楽ゲーム対決では、子供が席から立って踊っちゃうほど楽しかったようです。
後半でこむぎがひたすら走るシーンも、音楽の盛り上げ方が上手く、ほんの少しうるっときました。一生懸命走るシーンは、(「時をかける少女」「君の名は。」でも何でも)感動を誘いますネ。
また、声優に違和感はなかったです。特に、ゲスト声優のジャルジャルが担当したポンタとポコタ。上手くもなく、下手でもない。ポンタとポコタのキャラクター観に不思議とフィットしていました。そのほか、ナツキは花澤香菜、ムジナは三宅健太が担当する点は安定感がありました。
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✔️3作品のクロスオーバー
本作の特徴として「魔法つかいプリキュア!」「ひろがるスカイ!プリキュア」が参加する点があります。私はスカイをほぼ全話見たため、戦闘シーンなどを再び大音量で見られのは嬉しかったです。
なお、「魔法つかいプリキュア」の続編となる「魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~」は、2025年1月11日深夜2時から放送されることが決まっています(参照)。
本作において、「魔法つかい」は、1)続編の宣伝、2)モフルンという熊の動物キャラがいること、「広がるスカイ」は、1)前作のプリキュアシリーズ、2)ツバサという鳥の動物キャラがいるため、参加が決まったのだと推測します。
▶︎良くない点
✔️不可解な最後の戦闘シナリオ
ムジナが現実世界に出てくると、狼?狐?のような姿になって襲ってきます。姿を変える必要があったのか?「狢」なので、最後までタヌキの姿のままで良かったのでは。
また、ムジナが現実世界に出てきて襲ってくる意味が分かりませんでした。ムジナは、ナツキが過去に友達だった野生のタヌキをイメージして、プログラミングされたデータです。それがどうしてナツキを探してくるのでしょうか。実際のナツキに会いたかっただけ?それなら街を壊す必要はなかったのでは…?
そして、最後の戦闘シーンはプリキュアで伝統の横浜みなとみらい。ムジナが急に赤レンガ倉庫に激突した時は、ものすごい唐突感がありました(子供は何とも思わないだろうけど)。子供ファーストを考えると、みなとみらいで戦う必要もないのでは(大人の事情?)。
▶︎その他気付き
・物語の冒頭、デジタル画面からタマゴが生み出されるシーンは、そのままデジモンを思い起こしました。本作の監督・宮原直樹が「デジモンアドベンチャー」で総作画監督を務めた影響でしょうか。
・こむぎやユキが、いつきとまゆを救うため、ポンタとポコタが仕掛けたゲーム対決を真面目に受けるのは、何だか非効率で呑気な印象を受けました。
▶︎教訓、学び
物語のメッセージは、最後のセリフにあったように、「嬉しい時は一緒に嬉しい、悲しい時は一緒に悲しむ。言葉だけじゃない、気持ちは通じる。思い、信じることが大切」だと受け取りました。
しかし、本作では「楽しい」に全振りしていること、ストーリーが単純明快なため、何か気付きとして得られるものはありませんでした。長めの日曜朝のプリキュアを見ていたような感覚です。「子供が楽しそうだったから良かったあ」という感想止まりでした。
大人の感想なんてどうでもいいのです。子供が楽しんでくれれば、それで映画の目的は十分達成できていると思います。
▶︎まとめ
いかがだったでしょうか?「プリキュアオールスターズF」に比べると本作のストーリーは簡潔だったことに加え、「楽しい」に全振りした構成は、子供フレンドリーで良かったです。また、音楽の使い方も上手く、子供もノリノリで鑑賞していた点も良かったです。安心して「楽しめる」点ではおすすめの映画です。子供映画はこうでなくっちゃ、と思いました。
▶︎今日の映画飯
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