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Photo by
daraz
お酒と程よく戯れて。
♪北京 ベルリン ダブリン リベリア 束になって 輪になって〜♪
遅い新年会と称した会合が終わった。
明日早いので2次会を断り、帰りのバスを待っていた。
雪がチラつく寒さなのにそれが気持ちよく感じる。
ほろ酔いのご機嫌からPUFFYの歌を口ずさんでいた。
♪白の…♪
さぁここからという時に、ふと気づいた横の人。
フードを被ってそっと佇んでいた。
あ、2人いた。
(いやいや、私は酔っ払ってはいませんよ。
お酒と程よく戯れていただけですのよ。)
誰にも聞こえていないのに、心が必死に穏やかなふりをして繰り返していた。
身体を軽くユラユラさせていたのは、なかったことにはなりませぬか。
遅れてきたバスに乗った。
いや、どう考えても歌い切らないのは気持ちが悪い。
バスの揺れに合わせて頭の中で前奏が始まった。