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あなたの選択は、あなたが決めたせいじゃない~ディスタンクシオン #2
こんにちは、 ナカちゃんです。
今日は、前回に引き続き『ディスタンクシオン』にからめた話を。
第1部の1を読み終えたところです。
あなたが、パートナーを選んだ決め手は、何でしたか?
それにずばっと答えられる人は、すごい人だな、と思います。
もしかしたら、「運命の人だったの!!」って、言い切れるとか。
これまた、すごい。
ワタシも含めて、「なんとなく、一緒にいて、ラクだったから」とか、「感じが良かったから」とか、確固たる理由って、そんなに思い浮かばないと思います。
しかも、出会いから時間がたっていると、余計に薄れます。
出会い方も、結婚も、人それぞれではありますが、
実は、「ワタシの好み」というのは、「私が決めている」わけではない、という話です。
デートの定番と言えば、映画、美術館、音楽コンサート、といった所でしょうか。
これらは、「ワタシの好み」や「あなたの好み」が、よくわかってしまう要素満載の場所なんです。
そして、デートといえば、食事。
「味」の好みも、相性には大切な要素ですが、これもまた、「ワタシの意志」では変えようのない、「嗜好」なのだそう。
では、「私」の趣味を作り上げるのは、何なのか。
それは、育ちの環境(家庭)と学びの環境(学校)だそうです。
生まれついた家の環境=親や祖父母、家族の好み が私のベースになり、
その後の学校生活での集団によって、私の好みが形成されていくのだそうです。
おうちで食べる食事が、私の味覚を決めるなんて!と思いますが、言われてみれば、そうだよね。
家のカレーがそれぞれ違うように、その人の味覚も、毎日食べるもので違ってくるはず。
そして、育つ環境で、決められてしまうこともたくさんあるし、成長して進学した先の集団によって、自分のポジションが決められてしまうこともあります。
私の好き・嫌いを分類するということは、反対に自分も分類されているということなのですね。
だから、「好きな人」ができたとき、私と同じ分類に属する人かどうかを、お互いに確認しあう。
同じ絵を見て、感動するか とか、同じ音楽を理解してくれるか、とか、同じものを食べて、おいしいと言ってくれるか、とか。
なんだか、妙に納得しました。
そして、「育ち方」の中に、「もともとのお家柄」と、「そうじゃない一代目」との違いがあるそうなんです。
例えば、「うちは、代々教員一家で。。。。」という人と、ぽっと出の教員(それは、ワタシ)とは、かみ合わないところがある。
その集団に居ながらも、居場所がないとか、コレジャナイ感があるとか。。。
自分の中にあったモヤモヤの謎が、ちょっと解けたような気がしました。
いろいろな場面で、「生きづらさ」を感じている人は、きっとこれなのかなあ、と思ったりもしています。
自分の趣味や性格に悩んでいるなら、いっそ、ご先祖とかの誰かのせいにしてしまえばいいんです。
「自分がこうだから。。。。。」と、責任を感じることもありません。
だって、私一人の意志で、そうなったわけじゃないもの。
そう考えると、ブルデューさん、ありがとう。
そして、あなたのパートナーに対しても、
「私を選んでくれて、ありがとねー」って、思えるかもしれません。
こういう気づきがたくさんあることが、本を読む醍醐味なのかも。
では、また次回
#3で お会いしましょう(^^)/
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