【読書】『正義の教室 善く生きるための哲学入門』
こんにちは ナカちゃんです。
今週は、大当たり! 最近読んでいる本、いいです!
今日は、この本。
1 『正義の教室 善く生きるための哲学入門』 飲茶 著 ダイヤモンド社
ちょうど、出版元のダイヤモンド社さんから
お試し読みが提供されていましたので、貼り付けておきますね☆
さて。
「正義」をどう読むか。
「正義」を「せいぎ」と読むのか、「まさよし」と読むのか。
「せいぎのきょうしつ」と読むのか「まさよしのきょうしつ」と読むのか。
ダブルミーニングの題名、「君たちはどう生きるか」の表紙オマージュのような、男子生徒のイラスト。
装丁も、巧い。 もう、ここから ストライクだ。。。。
ではでは、読んでいきますよ。
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2「正義」くんを巡る 3人の女子「倫理」「千幸」「ミユウ」&風祭先生?
この小説の主人公は、生徒会長の「正義」くん。
彼の周りにいる3人の主要生徒会メンバーは、みんなかわいい女の子。
でも、その名前が、「倫理」「千幸」「ミユウ」。
この3人の名前は、正義の判断基準である「宗教・直観主義」、「平等・功利主義」、「自由・自由主義」を体現しているのです。
倫理の授業で、生徒会メンバーをあおりまくるのが、「風祭封悟
(かざまつりふうご)」という風変わりな教師。
倫理とは何か、哲学とは何かを授業で考えさせ、時には、3人の女子生徒に対して容赦なく論破する。でも、彼にも秘密がありそうで。。。
倫理、千幸、ミユウ、正義、風祭、それぞれが、秘密を抱えています。
彼らが通っている高校は、いわゆるエリート校。
でも、いじめ事件の対応のまずさから、世間から強烈なバッシングを受け、「パノプティコン・システム」と呼ばれる校内監視システムを導入したのです。
このシステムにより、彼らの生活はすべて監視され、公開されることとなります。監視システムが抑止力となり、いじめはなくなりました。
平和な学校であるにも関わらず、生徒達から生徒会にこのシステムをやめてほしいという声が殺到しました。前の生徒会長は学校に撤去を訴えましいたが、学校側に論破され、結果何も変えることはできませんでした。
「無能だ」「何もできない奴」と罵られ、その地位から引き釣り下ろされてしまった会長の後釜に据えられたのが、「正義」君だったわけです。
彼は、自分でやりたくてやったわけではない。
幼なじみの千幸にだまされただけ。といって
お飾りの会長職に就くわけですが、
「正義」を巡る論争に、ある意味巻き込まれながら、哲学者の言葉や思想を通じて、「正義」の正体を自分なりに探っていくのです。
3人の美少女に想いを寄せられる、ラノベの王道ストーリーのように思われるかもしれませんが、
最後に(゚Д゚)のどんでん返しが待っています。
それがスキ♡かどうかは、一読いただいて ご判断下さいね
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3 哲学とか、倫理とか、「難しそうだから、きらいだわ。。。。。」と言われがちですが、
この学問は、自分の考え方や生き方をより深めてくれるものだ、
とワタシは思います。
芸術作品や文学作品を、より深く理解するため、また、自身が芸術を作り出す側に立つ人にとっては、自分の作品により深い意味を持たせる、奥行きを持たせるために、欠かすことのできない「教養」だと感じました。
そして、「若いときに」歴史を学び、哲学を学ぶことは、自分の人生に
大きな指針を与えることなのではないでしょうか。
なぜ、自分は高校生の時に「倫理」を選択しなかったんだろう。
もったいなかったなあ。
でも、今 飲茶さんのように「わかりやすく、とっつきやすく」
哲学を学ばせてくれる先生がいることが、本当にありがたいです。
「倫理」という教科(言葉)が、広く知られるようになったマンガ
(ドラマ化されましたが)も、あわせて紹介しておきますね。
「正義とは何か?」
正解のない問いに、「自分が「善い」と思う生き方をするのが、正義」なのだ、と自分なりの答を出した正義くん。
まっすぐすぎて、痛いくらいの彼の言葉に、胸のすく思いがしました。
大人たちのつくったこの社会を、若い彼らがどう変えていくのか。
そのヒントを、一緒に考えてみませんか。
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