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【かんたん解説】ランニングによる膝の痛み原因と対処法

「ランニングを始めてから膝が痛くなった…」
「走るといつも膝が痛くなる…」

こんなお悩みありませんか?

実は、ランニングをされている方の中で一番多いお悩みが膝の痛みです。

これは、『ランナー膝』(腸脛靭帯炎/鵞足炎/ジャンパー膝/変形性膝関節症など)と呼ばれるランニングによって発生しやすい代表格の症状になります。

では、どうして多くのランナーさんが膝の痛みに悩まされてしまうのでしょうか?

ここでは、ランニングによる膝の痛みの原因と対策を解説していきたいと思います。



膝の痛みが発症しやすい走り方と対処法


⁡ランニングは全身運動なので、膝に痛みが出てしまう原因というのは一面的ではないのですが、膝を怪我してしまう人は、その走り方に幾つかの特徴があります。

ここでは、その代表的な特徴をご紹介してみたいと思います。

1.筋肉を正しく使えていない

ランニングで膝に痛みが発症してしまう人の走り方の代表格としてあるのが、走る際に使う筋肉を間違えているというのがあります。

人間の身体には『アクセル筋』と呼称される筋肉と、『ブレーキ筋』と呼称される筋肉があります。

読んで字の如く、身体を前方へ進めるための筋肉をアクセル筋と呼んで、身体の動きをストップさせるために使う筋肉をブレーキ筋と呼びます。

膝を痛めてしまうランナーさんは、このアクセル筋とブレーキ筋の使い方が真逆になってしまっているケースがほとんどです。

例えば、ランニングで脚(股関節など)を操作する時には多くの人が大腿四頭筋をメインに使ってしまっているのですが、実は大腿四頭筋はブレーキ筋で、身体の動きをストップする時に使う筋肉になります。

ランニング時など身体を前進させる時には、本来は、ハムストリングや大臀筋などのアクセル筋をメインに使うのが機能解剖学的には正解となります。

走る際に大腿四頭筋をメインに使ってしまうと、推進力や体重移動を制御してしまうので、より多くのエネルギーを必要としてしまいます。
これでは、車に例えるとサイドブレーキを引きながらアクセルを踏み込んでいるのと同じ状態が身体の中で発生してしまいる状況です。

そうなると、大腿四頭筋に関連する筋膜や靭帯に拘縮が生まれて、走る際に膝関節周辺にストレスがかかってしまい炎症を生み出す原因になってしまいます。

また、大腿四頭筋を主動にランニング動作を行ってしまうと、どうしても重心が落ちてしまうので、腰が落ちるようなフォームになってしまいますし、重心が低い分、着地動作をする度に、膝関節に必要以上の負荷がかかってしまいます。

ランニングする際は、前腿偏重ではなくインナーマッスルやアクセル筋(主に大腰筋・ハムストリング・大臀筋)と呼ばれている筋肉を使って走るようにしてみましょう。

2.足の着地ポジションが最適ではない

「足をどこに着地させるのか?」という点も、膝の痛みに大きく関係してきます。

膝に痛みが発症してしまっている人の走り方の特徴として、自分の上体のポジションよりも前方に足を着地させてしまっているというのがあります。

足の着地位置が自分の上体よりも前方に位置してしまうと、着地した瞬間に大腿四頭筋に力が入ってしまうので、膝関節周辺に過度なストレスがかかってしまいます。

足の着地位置を上体よりも前方ではなく、上体の真下に着地させると、足を着地させた瞬間にハムストリングや大臀筋にスイッチが入って、上半身が下半身より先行して前に出るので、スムーズに身体を前方に運ぶことができるようにもなります。

運動の効率性を考慮してみても、足を上体より前に着地させる場合と、上体の真下に着地させるのでは、前者は、「脚が着地する→膝が曲がる・腰が落ちる→上体が前に進む」といった運動なのに対して、後者は、「脚が着地する→上体が前に進む」という運動になるので、単純に身体を前方に運ぶための工程が一つ減ります。

足の着地位置を変えるだけでも、動きがスムーズになって無駄な筋発揮をしなくて済むようになりますし、何よりも膝へ過度な負担をかけることなく走ることができるようになります。

3.着地と蹴り出しのパワーバランスが悪い

ランニングで、膝へ必要以上の負担をかけてしまう原因として、足を地面に着地する際と、地面を蹴り出す際の筋発揮の仕方の問題もあります。

ランニング運動における脚の動きというのは、「着地→蹴り出し→前方に脚を引き上げる」という順に、3つのフェーズに分類できますが、膝を怪我してしまう人は、着地や脚を前方に引き上げる際に必要以上に大きなパワーを発揮させてしまっています。

バタバタと大きな足音を立てながらランニングをしている人は、着地時に過剰な筋発揮をしてしまっている証拠なので注意が必要です。

着地に多くのエネルギーを使ってしまうと、身体を前方に進めるための蹴り出し動作でエネルギーを使えなくなってしまうばかりか、膝へ過度なストレスがかかってしまうので、痛みや炎症を発症させる原因となってしまいます。

ランニングをする際は、着地よりも地面を蹴り出す時に筋発揮させるように脚を操作してみましょう。



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