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よりよい人生をおくるための"5つの思考法"

『Think clearly』- ロルフ・ドベリ

よりよい人生をおくるための思考法を52個も紹介している本書は、2017年10月にドイツで刊行されるとすぐにベストセラーに。翌年10月までトップ100入りを果たす大ベストセラーとなった。ドイツ以外でも29カ国で出版され、今年4月に日本でも出版された。

52個の思考法を私なりに整理してみると、5つのエッセンスに凝縮されることがわかった。

52個も読んでる暇がない人は、ぜひ参考にしていただきたい。きっと、あなたの人生を0.01%でもよりよいものにしてくれるはずだ。

① 謙虚になる

"謙虚"という言葉の意味を知らない人はいないだろう。念のため辞書を引いてみる。

謙虚 ー ひかえめでつつましやかなさま。自分の能力・地位などにおごることなく、素直な態度で人に接するさま。(大辞林 第三版)

とある。

では、あなたは自分は謙虚な人間だと思うだろうか。うわべではなく、心の底からだ。

常に謙虚でいることは、想像する以上に難しい。しかし、謙虚な姿勢はよりよい人生をおくるための基本中の基本だ。

自慢しても何にもならないし、そもそも自慢する理由なんてない。ちょっとした成功で浮かれてしまう人間にならないようにしよう。

② 柔軟に対処する

多くの人は、人生は"計画可能なもの"だと考えているが、本当にそうだろうか。

私が好きな作家の1人である星新一。彼がもしレイ・ブラッドベリの『火星年代記(火星人記録)』と出会ってなかったら、あの素晴らしいショートショートの数々は生まれてこなかっただろう。

人生はあなたが思っている以上に運に左右される。

最初はどんなに完璧に思える計画でも、物事が計画通りに進むことなどまずない。計画にはいつも"修正の余白"を残し、柔軟に対処できるようにしよう。

③ 問題は避ける

これは本書の中で私が1番好きな思考法だ。

人生は"何を得たか"ではなく、"何を避けるか"が重要だ。

いい人生とはなにか。これは人によって様々だろう。では、"よくない人生"とは何か。実はこれにはいくつか共通点がある。アルコール依存、麻薬、慢性的なストレス、長い通勤時間...。あげればキリがないほど出てくる。

よりよく生きるコツは、何か得ることではなく、"よくない習慣・思考を避ける"ことだ。

投資の神様であるウォーレン・バフェット氏のビジネスパートナーであるチャーリー・マンガーはこう言っている。

私たちのような人間が、これほど長期にわたって成功をおさめているのは驚くべきことだ。私たちはただ賢くあろうとする代わりに、愚か者になるのを避けているだけなのだが。

④ 他人と比較しない

他人と何かを比較すると、必ず私たちの心の中で芽生える感情がある。"嫉妬"だ。嫉妬は、あらゆる感情の中でもっとも無意味で役に立たない感情だ。

あなたの人生の満足度は、SNSの"いいね!"の数や他人からの評価だけでは決まらないはずだ。それなのにあまりにも多くの人が、嫉妬という有害な感情に突き動かされて、貴重な人生の時間を無駄にしてしまっている。

ではどうすればいいのか。それが最後の思考法だ。

⑤ 自分の人生に集中する

SNSや他人からの評価は、たしかに人生の満足度を高めてくれる1つかもしれない。

しかし、人生において、本当の幸せとはなんだろう。

それはおそらく、"自分の内側"にある。

つまり、"平静な心"を手に入れることだ。

成功とは、最高の自分になるために全力を尽くした後に得られる、心の平和のことだ ー ジョン・ウッデン

ジョン・ウッデンはアメリカの大学バスケットボールの名コーチとして知られていた人物だ。

大金を稼いで大金持ちになること。豪邸に住み、高級車を買い、自家用ジェットで旅をする…。確かに悪くない人生だ。しかし私たちは、もっと自分の心と向き合う必要がある。

豪邸や高級車がなくても幸せな人生とは何か。

自分は何に幸せを感じるのか。

変わるのは今からでも遅くない。

あなたにとっていい人生とは…なんだろう?


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