ブランドコラボレーションの効果と注意点
ブランドコラボレーションを実施する目的
今回はブランド施策の中でよくある他ブランドとの協働について書いてみたいと思います。ブランドコラボレーションと聞くと、ダブルネームのプロダクトであったり、流行りのアニメとのタイアップを思い浮かべたりするかもしれません。その理由については、いくつかブランドの課題によっても異なりますが、一般的には、以下のようなものだと思います。
コラボレーションによる話題作り
コラボ先ブランドが持つ顧客層へのリーチ
商品やサービスへ付加価値をつける
このような目的のもとにブランドコラボレーションは実施されているわけです。中には「安直だなぁ」と首をひねってしまうような事例もありますが、自社の問題意識がどこにあるかによるので、外からはその狙いは実際のところ分かりません。ただし、ブランドに携わる方々が理解しておかなければならないのは、ブランドコラボレーションには明確な目的意識と効果を図るモニタリングが必要だということです。
コラボ施策の目的を明確にする
まず第一に、なぜブランドコラボを実施するのかという点は明確にしておくべきです。そんなことは誰だって考えているでしょ?という反応が返ってくるかもしれませんが、その目的意識の中には曖昧なまま進んでしまっている事例もあります。例えば、広告代理店などが持ち込んだ企画で、面白そうで話題性がありそうだからといって進めている案件の中には、一体誰に対してこのブランドコラボによってメッセージを発信したいのかが希薄だったり、そもそもニュースを作ることだけが目的だったりしてしまうことが多くあります。
ブランドを扱う方々は、コラボレーションによって少なくとも以下の点について意識しておく必要があると思います。
誰に対して、どのようなメッセージを、どうやって伝えるか
という3点です。仮にその施策はプロモーションであってブランドには関係ない、ということもあるかもしれませんが、その際についても、誰にどのようなプロダクトやサービスを提供してブランドをどう感じてもらいたいのか、というストーリーは持っておく必要があります。
効果を図るモニタリング
最後に、忘れがちな効果を測定するモニター方法については書いておきたいと思います。この点が抜け落ちてしまうと「やりっぱなし」になってしまいますが、実際はよくある話ではないでしょうか。上記したように少なくともブランドコラボレーションで意識すべきポイントは、ターゲット、メッセージ、伝え方の3つです。これらをきちんとモニターをしていくことで、そのコラボレーションが効果があったかどうかが把握できます。
方法としては、簡単なアンケートでもいいと思いますし、オフラインでの販売の場合はキャンペーンを同時に展開してその顧客属性を後追いできるような仕組みを入れておくのもいいと思います。
ブランドコラボレーションは、価値観が多様化し、好きなブランドが分散化する今の時代に置いて効率的にターゲットとする顧客にリーチできる施策だと思いますので、アジャイルに施策を変えていける体制を作ることが求められます。