Win-Winを目指すとWinを最大化できない
ビジネスでWin-Winという言葉をよく耳にするのではないだろうか?
「何か(プロジェクトや取引)を進める上で互いの有益を最大化するように推し進めよう」という考え方である。
一見理にかなっていて、スマートに感じるが、思わぬ落とし穴がある。それは、Win-Winを目指そうとするが故に、自分のWin(益)も相手のWin(益)も中途半端になってしまうことである。
日本には昔から「落としどころ」という言葉がある。これは、双方が要望を少しずつ譲歩し、妥協し合って決めた、両方とも納得できる条件のことを指す。Win-Winの状態は互いに有益をもたらすために譲歩しているのである。つまり、Win-WinもLose-WinもWin-Loseも「Win」という言葉は同じだが、意味合い(Winのサイズ)が全然違うのである。そこに注意が必要だ。
私自身は常にLose-Win (ギブアンドギブ)の姿勢で人に接したり、ものごとに取り組んでいる。理由はその方が、Winのサイズをより大きくできるため、世の中への還元(生産性)をより大きくできる。Win-Winは目先の利益を得やすいが、中長期的に見たときにLose-Winの姿勢の方が必ず自分のためになる(相手から大きな信頼(お返し)が得られたり、もし得られなかったとしても、全力でギブできるため、自分の成長にもつながる)。