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TAMIYAショップで、あのときの楽しかった買物の感覚を買った 今日の買物#15

新橋のTAMIYAショップに行ってみました
新橋のTAMIYA PLAMODEL FACTORYに行ってみました。以前から、新橋界隈で仕事があると、すきま時間に寄っていたお店です。でもこの5,6年は行っていませんでした。リニューアルしたというニュースは知っていました。リニューアルした後、どんなふうになっているか試しに見てみようとそんな気分でした。

プラモデルの大量陳列、すごい!
行ってみたら、規模が大きくなっていて驚きました。ビルの一階のワンフロアがすべてTAMIYAのお店になっています。これは何かありそうだ!と気分が高揚します。入口を入って店内を見回すと、床から天井までの棚に、プラモデルの箱がびっしりです。棚のちょうど目線のあたりにはショーケースがあって、完成したプラモデルが展示されています。
棚いっぱいに並んでいる様子は、「この大量陳列はここでしかできないな」と感慨深いものがあります。大量陳列って、なぜか心惹かれるものがあるんです。これを見るだけでも満足だと思いました。私と同年代と思しきシニア世代の男性二人組がいました。「なつかしい!戦艦大和、これ作ったよ!」と、心の底から漏れ出すような声で話していました。きっと自分と同じ思いなんだなとシンパシーを感じたりします。海外からの観光客の男性も多くいました。TAMIYAのプラモデルは技術、製品のクオリティ、その歴史ともに海外でも有名なんでしょう。まさに日本ならではのモノづくりの結晶です。ひょっとしたらここは観光名所として知られているのかもしれません。観光客はなぜか男性一人の方が多かったです。たぶん奥さんは違うところに行っているのかもしれません。ここは大人の男を、男の子にしてしまう魔力があるので、男一人で来る方が落ち着くのかもしれません。


名シリーズ 1/35ミリタリーミニチュアシリーズの大量陳列
これも名シリーズ 1/700ウォーターラインシリーズの大量陳列
ディスプレイケースにある完成品

買ったけど、たぶん作らないだろうと思いながら買った
お店の中で、プラモデルの箱を見ていると買いたくなってきました。そして来る前は買う気なんて全くなかったのに、1つ買ってしまいました。1/35ミリタリーミニチュアシリーズというTAMIYAの名シリーズから買いました。買いながら思ったのは、「買ったけど、たぶん作らないだろうな」ということです。


ミリタリーミニチュアシリーズを一個買いました

家に持ち帰り、パッケージを眺めてみました。子供のころは、パッケージを眺めるなんてことはしなかったなと思いながら眺めました。子供の自分は、パッケージを開けたらすぐ作っていたはずです。きっと早くカタチにしたいという気持ちが強かったのだと思います。パッケージは作ったらたぶん捨てていたでしょう。大人の自分は、パッケージをじっくり眺めているのです。眺めているとイラストがやはり雰囲気があっていいなと思いました。説明も詳細で、ちょっとマニアックでいい感じです。子供の自分と違って、大人の自分はその後やはり作っていません。

大人の自分は何を買ったのだろうか
大人の自分は、プラモデルというモノを買いました。それは確かなことです。でも、モノだけではなく、モノ以外の何かを買ったような気分が残っています。それは何なのか考えてみたいと思います。

まず思うのは、同じモノを買っているけれど子供の時分と大人の自分では感じ方が違うんだなということです。子供の自分は、買ったらすぐ作ります。大人の自分は、パッケージを眺めて懐かしい思いに耽りながら、作らないでとっておくのです。子供の時分は、明らかにモノを買っていました。一方、大人の自分は、手元にモノはあるけれど、子供の自分と大人の自分の気持ちの差のようなことを感じています。それは懐かしくて、心の温度がちょっと上がるような感じです。あの頃(子供の自分)は、プラモデルの買物はほんとに楽しく夢中にさせることだったなという感じです。大人の自分は何を買ったのかと言えば、

あのときの楽しかった買物の感覚を買った

ということになるのかもしれません。モノは手元にあるけれど、モノではなく、感覚を買ったのだと思います。以前から思っていましたが、買物はモノを買っているだけでなく、何か他のことも手に入れる行為なんだなとこの体験を通して改めて思います。

売り手の「モノを売りたい」ということは、買い手の「買いたい気持ちをつくる」ことをしなければ達成できないでしょう。「モノを売りたい」とモノのことばかり伝えても、「買い手の気持ち」を作らなければ売れないでしょう。TAMIYAショップに久しぶりに行ってみて、そんなことを考えさせられました。このお店は自分の「買いたい気持ち」に見事なまでに火をつけてくれました。「あのときの楽しかった買物の感覚」を買いにまた行こうと思わせてくれる場所でした。

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