今日の買物#6 ロングセラーブランドの買物
チョコまみれって、ネーミングすごいね!
少し前からお気にいりのお菓子があります。不二家のチョコまみれです。「チョコまみれって、ネーミングすごいね!」「パッケージの絵にどろんこの何かがいる!」「こっちみてくる!」という、売り場での出会いがあり仕事の帰りにちょっと買いました。家に帰って家族に見せると「知ってる」「前から気になっていたんだ」とのこと。さっそく食べてみました。うーん、確かにチョコまみれ、でした。パッケージを見ると、カントリーマアムと書いてあります。「ん?カントリーマアム、昔、食べたな、おお!久しぶりの再会だ」。ロングセラーブランドとの再会でした。
Since1984
不二家のサイトを見ると、カントリーマアムの歴史がのっていました。Since1984とあるので、今年で40周年ということですね。ひとつにブランドが40年ロングセラーを続けるのはなかなか難しいことです。いろんな競争にさらされて、ときには強力なライバルが出現したりと、ここまでの道のりは決して平坦ではなかったはずです。そんなカントリーマアムの人生を思いながら、おいしくいただきました。
食べながら、ふと思ったのは、カントリーマアムの本体は今どうしているのだろう?ということでした。まだ残っているのだろうか、ぜんぶチョコまみれになってしまったのか!と心配になってきたのです。そんな思いをいだきながら数日後にスーパーマーケットのお菓子売り場で本体を見つけました。おお!ちゃんと残っている。
改めて思うのは、ブランドは資産ということ
マーケティング視点でいうと、チョコまみれはカントリーマアムのブランドエクステンションです。既に確立されたブランドを、他の製品や別カテゴリー拡張したものということになります。40年続くカントリーマアムブランドの資産を活用して、チョコまみれが生まれたということです。これが、カントリーマアムブランドではなく、単独でチョコまみれが出ていったらどうでしょう?古くからのファン、お客さんやお店の人の認知もなく、なんの援護も得られないとなると厳しい状況になってしまうかもしれません。
サステナブルなこれからに必要な「ブランド磨き」
経済成長より、持続可能な社会に。この流れは今後も変わらないでしょうし、社会のデフォルトになるは間違いないでしょう。新しいモノとよりは、昔からあるモノをうまく活用していく。そんな考え方が作り手にも売り手にも必要になっています。なにより買い手である生活者が、もう「新しいモノに反応しなくなっている」のでは、と思います。
「創る」のではなく「磨く」。こんな視点があると思います。カントリーマアムは、ブランドを「創る」ではなく、「磨く」ことで、40年経過した今でも、チョコまみれというエクステンションを行うことで存在し続けているのだと思います。スーパーマーケットのお菓子売り場で大きな袋に入っているカントリーマアムは、コンビニのお菓子コーナーでチョコまみれとして、新しい買い手との出会いを作ろうとしている、そんな風に思います。
売り場には、不二家ホームパイチョコだらけ、もいます。これもロングセラーブランドのブランド磨きの事例ですね。お菓子売り場を見渡すと、ロングセラーブランドだらけ。こんなに身近なカテゴリーなのに、古くからのファンに支えられているんだなと感心しきりです。まさにサステナブルな売り場、ブランド磨きを待っている商品もいっぱいいますね。