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【読書】「発達障害の人の就労支援がわかる本」梅永雄二著①【働きづらさの背景はライフスキル不足が原因】
今回の読書感想は
「発達障害の人の就労支援がわかる本」
梅永雄二著
梅永先生は
早稲田大学教授
臨床心理士
専門は発達障害の人の就労支援
テーマは
発達障害の人の「働きづらさ」
就労支援とは?
働きづらさの背景
などをみていきます
まえがき
近年
民間の就労移行支援事業所が急増
日本全国で就労支援を受けやすくなった
かつて
就労支援は
就職時のサポートだった
現在は
就職だけでなく
就職後の職場定着
長期的支援が当たり前になった
就職できても
人間関係で悩み
退職してしまうことが多い
そのため
職場定着まで支援することが増えている
仕事そのものをこなす
「ハードスキル」
人間関係や日常生活に必要な
「ソフトスキル」
特に
ソフトスキルへの支援が充実してきた
就労支援とは?
発達障害の人は
「対人関係が苦手」
「不注意」
「感覚過敏」
などの特性があり
それらが「働きづらさ」につながっている
この「働きづらさ」へのサポートが
就労支援の役割
梅永先生からのワンポイント解説①
「1人で頑張らなくていい」
困難を自分1人で克服は簡単ではない
1人で困難に立ち向かわず支援を受けましょう
「サポートつきの就労を目指す」
さまざまな支援を利用して
特性への理解や配慮を求めることができる
サポートつきの就労を目指すことが重要
・就職
特性を理解して適職をみるける
・職場定着
トラブルへの対処、職場環境調整
・生活
就労継続のために生活を整える
この3つの支援を受ける
梅永先生からのワンポイント解説②
「就労支援を3つに分けて考える」
就労支援は幅が広い
発達障害の人に合わせた支援が必要だから
企業も利用できる
企業は就労支援機関と連携することで
雇用する際の配慮や注意点を知れる
支援者は
企業と当事者の間に立って
双方をサポートする
コーディネーターのような存在
当事者、企業にとっても
頼りになる
発達障害と仕事
就職活動では
履歴書作成や面接で課題が出る人も
ただし
この段階ではあまり困難なく
無事に就職できる人も多い
就職後に
困難が出やすい
仕事自体よりも
仕事に関連した
人間関係で悩む人が多い
「仕事が合わない」
「職場になじめない」
転職しがちになり定着しない
転職を繰り返すうちに
仕事や勤務形態が選びにくくなり
苦しい働き方になってしまう
学生時代には
あまり困らない人もいる
学生時代は
成績が良く
人間関係や生活面の課題が
見過ごされていたというケースがある
仕事でトラブルが続くと
自信を失い
仕事から離れていく
転職もあきらめて
引きこもり状態になる人もいる
働きづらさの背景
仕事ができないわけじゃない
仕事そのものができなくて
離職する人はほとんどいない
仕事が合わずストレスや疲労がたまる
人間関係になじめなかった
など仕事周辺のトラブルが多い
「ハードスキル」
仕事そのものを遂行する能力
専門知識、技術、語学など
「ソフトスキル」
社会人として能力
コミュニケーション
スケジュール管理など
「ライフスキル」
食事、睡眠の管理
身だしなみを整えるなどの生活スキル
ソフトスキルのベースとなる
発達障害の人は
ソフトスキルやライフスキル
の課題が多い
ライフスキルの重要性
発達障害の人の多くは
ライフスキルが不足している
毎日
食事や睡眠をとって
健康を保ち
元気に出勤するという
ごく基本的なところに困難を抱えている
自分に合う仕事をみつけても
ライフスキルがないと
職場定着が難しくなることもある
まとめ
今回の学びは
ライフスキルの重要性を
再確認できました
本書では
余暇の過ごし方に
「適度に体を休める」
「ストレス解消」
とあります
作業療法士として
「運動」
「体力強化」
を付け加えたいと思います
いわゆる
「積極的休養」
アクティブレストを推奨したいです
適度な運動が
循環器系を活性化
日光浴でメンタルケア
もできます
休日は
ついつい夜更かしをしたり
生活リズムが乱れやすいです
日頃からの
運動習慣で
生活リズムを安定させる
体力をつけておくことで
ストレス耐性も高くなると
考えられます
健康で
体調が安定していることが
仕事へのモチベーションにも
つながります
体力があれば
多少のストレスも
乗り越えられます
次回は
「就労支援のしくみ」
をみていきます
ではまた!