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個別最適な学びについて考える(32)ー北尾倫彦(1991)学習指導の心理学ーから

おはようございます!
さて,年を明けてもう月末です。少し早過ぎはしませんかね。笑
これで12分の1が終了という気がしません。
のんびりしていたら色々置いてかれていきますね。エンジンかかった時にそのままノって頑張っていきましょう!

本日は「北尾倫彦(1991)学習指導の心理学.有斐閣,東京」です。わりと新しい部類に入る本です。記事を書いているのものからするとなんですけどね。
本当は全ページ見てほしいというくらいのすごい内容なんですけど,今回はその一部の個別最適な学びと関わる部分で抜き出して紹介していきますのでよろしくお願いします。では,早速読んでいきましょう!

 効果的な学習方略を教えても、その方略を持ち続け、後の学習において使うことができなければ、その場限りのものになってしまう。学習の遅れがちな子どもの指導において、考え方や解き方をていねいに教え、そのときは上手に方略を利用することができるように導いても、後において再び学習させるとまったく指導の効果がみとめられないことがある。すなわち、学習方略の獲得が一時的であり、その持続性や転移効果に欠ける場合がある。
 それでは、学習方略の持続性や転移効果を高めるにはどのような方法を考えられるのであろうか。この問題を究明するためには、メタ認知とよばれるプロセスに注目する必要がある。

北尾倫彦(1991)学習指導の心理学.有斐閣,東京

学び方を教えたところで,その場しのぎになってしまっている可能性があるということです。
算数がイメージしやすいと思います。円の面積がわからない子供にとって,円の面積を求める公式を教えるとその場では解けます。しかし,次の時間あるいはテストの時間になると忘れてしまっているのです。これは,学習方略の獲得が一時的だったことが考えられます。

そのようにならないために,メタ認知する必要があるわけです。ではその一例について考えましょう。

このように考えを進めると、学習方略を持ち続け、転移効果を高めるためには方略のメタ認知化を図る必要があるのではないかと思われる。単に、方略を教え、獲得させるだけではなく、自ら方略に気づき、熟慮するように仕向け、そこで得た方略の知識を意識的に使うように導くならば、永く持続し、他の課題の解決にも役立つのではなかろうか。

北尾倫彦(1991)学習指導の心理学.有斐閣,東京

自ら方略に気づくように仕向けるのは,おそらく教師です。
すごい難しいことを求められていると思います。しかし,教科書に書かれている問題を解くというワンパターンではなく,サッカーボール5号級とバスケットボールの円でどちらが大きいかという問題であれば,いろんな方略を使うようになりそうです。
このように問題を解いた後に活動を入れていくと,得た方略の知識を意識的に使うように導くことはできそうですね。教師の技術もいることがよくわかりました!

本日はここまで!また次回の記事でお会いしましょう!

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