知っている単語の組み合わせなのに意味が分からない。。。
もしかしたら、英語を母国語にする人にとってはすぐイメージできるのかもしれませんが、私にとってはちょっとすぐには意味が分からず面食らう言葉が、南国の技術会議では時々出てきます。
そんな言葉の一つに「Turkey Shoot」という言葉があります。
これは地震探査データの処理をコントラクターにやってもらうために、入札を行なってコントラクターを決めようという会議の場で頻繁に聞かれた言葉です。
それぞれの単語を辞書で引くと、
「Turkey」:七面鳥、味の悪いもの、質の劣ったもの、馬鹿者、愚か者
「Shoot」:撃つこと、発射、芽、射撃大会、激痛、滑り台、鉱脈
なんだかそれぞれ結構いろいろな意味があるのですね。。。
しかしパッと見たところ、地震探査処理の入札にどう関係するのか分かりません。
「Turkey Shoot」で調べてみると、「七面鳥を狙う射撃大会のこと。七面鳥が大きくて動きが鈍いことから、朝飯前の仕事、とても簡単なこと、の意味がある」とあります。
なんとなく、七面鳥を狙う射撃大会から転じた意味の言葉であることはわかりましたが、まだ、地震探査処理の入札にどう関係するのかしっくりきません。
英語の辞書ではあまりしっくりこなかったので、ネットで「Turkey Shoot Seismic Processing」と検索をかけてみると、The Society of Exploration Geophysicists (SEG): 米国物理探査学会が管理している「SEG Wiki」という用語集のページの中で、
“A direct comparison of the results of recording with two or more sets of instruments simultaneously under the same field conditions, or of processing with different algorithms or by different companies. Done to compare relative performance.” (https://wiki.seg.org/wiki/Dictionary:Turkey_shoot)
と説明されていました。
訳すと「同じフィールド条件下で同時に 2 セット以上の機器で録音した結果、または異なるアルゴリズムや異なる会社で処理した結果の直接比較。 相対的なパフォーマンスを比較するために行われます。(グーグル翻訳)」ということだそうです。
同僚の物理探査の専門家に聞くと、地震探査などの入札における技術評価では良く使われる言葉らしいです。
地震探査の処理をどのコントラクターにやってもらうか決めるために、候補となっているいくつかのコントラクターに地震探査データの一部を切り取った小さなエリアのデータを渡し、テスト処理をしてもらって、結果を比較して最終的に一つのコントラクターに決めましょうというディスカッションをしていた時に出てきた言葉です。このような技術評価を「Turkey Shoot」と呼んでいるのですね。
「テスト処理」とでも言ってくれれば誰でもわかるのに。。。専門家の中でもより専門家が集まる会議に出席したりするとたまにこういうことがあります。
私も自分の専門を語るとき、出席者によって言葉選びに気を付けないといけないなと思いました。