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日本被団協にノーベル平和賞

ノルウェー・ノーベル賞委員会は11日、2024年のノーベル平和賞を日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)に授与すると発表しました。

[TBS NEWS DIG 2024年10月13日(日) 16:24]

私は長年この活動を継続されてきた皆さんに心から敬意を表したいと思います。

本来、世界で唯一戦争で核兵器を使用された日本こそ勇気をもって核のない世界に向けて、核兵器禁止条約のイニシアチブをとるべきなのに、オブザーバーとしてさえ参加していない。そんな状況の中でも地道に世界に訴え続けて来た日本被団協をはじめとする被爆者、そして被爆者を支援する方々の草の根からの運動が、世界の良心にしっかり届いていることを改めて感じます。

核を持つ国が核で世界を恫喝するような世の中で、被爆者の前で「核は絶対に使わない」と約束も出来ない核抑止や核の傘の理論を手放せないでいる日本のリーダーたちに、日本被団協が受賞したノーベル平和賞の意味をしっかり考えてほしいと思います。

私が赴任したことのあるベトナムはかつてアメリカと戦争をし、現在は中国と南シナ海での領土問題や海洋権益に関する対立も続いています。そのような中でもベトナムは核兵器禁止条約に参加し、核抑止・核の傘に頼らず、どの大国とも特定の軍事同盟を結ぶことを避けながら、自国の主権を守りつつ、国際社会での立場を維持しています。

歴史的な経緯や地理的な位置づけが違うとはいえ、日本も外交努力と創意工夫があれば、できないことではないはずです。

日本被団協や被爆者、支援者の皆さんが訴えて来たその思いを真剣に受け止め、世界平和のリーダーとなれるような覚悟と実行力のある政府が出来ることを心から願います。

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