ラストマイル
こんばんは。
本日もご覧いただきありがとうございます。
今年の8/25に公開されたこの映画。
1度目に鑑賞した感想は
以前の投稿で書き記しました。↓
そして、10/4より期間限定で
映画を制作した主要スタッフ陣による
副音声上映が楽しめるということで、
さっそく副音声上映初日に
再度、観に行ってきました。
映画館で映像を観ながら、
副音声を聴くという経験は初めてでしたが、
壮大なスケールの中で
貴重なお話を伺うことができて
贅沢な時間でした。
また、
「ここはアドリブですよね。」
とか
「この場面はこういう撮影でした。」
というような、裏話も聞くことができました。
俳優さんの演技を至る所で褒めており、
スタッフさんが、関わる俳優さんを
何よりリスペクトしているその関係性が素敵だなと感じましたし、この関係性があるからこそ、
こんなにも素敵な作品を一丸となって
作り上げることができるのだなとわかりました。
※以下、内容について触れていますので、
お気をつけください。
私が意外だったのは、
SNSや副音声内でもその話が挙がっていましたが、
満島ひかりさん演じる
主人公の舟渡エレナさんについて、
序盤の振る舞いから、好きになれなそうな主人公
だと思ったという方がいたことです。
私は、満島ひかりさんという女優さんが
単純に好きという理由もあるのかもしれませんが、満島さんのキャラクターと役柄がマッチしていて、場を明るくさせつつ、
問題を解決しようと奮闘するエレナさんの姿に
1ミリも嫌な感じはしなかったので、
そういう見方もあるのか、
と意外に思ってしまいました。
そして、
この映画内で一番心に深く刻まれているのは、
やはりロッカーの扉に書かれたあの文字の意味。
(観た方にしか伝わらず、申し訳ありませんが…)
私的に「→0」という部分は、
自分が行動を起こすことで
この負の連鎖を、全てを止めたい、0にしたい、
という意味なのではないかと解釈しています。
けれど、
その甲斐虚しく、何事も無かったように、
動き出すベルトコンベア。
一人のあんなにも強くて、
切実な思いがあったとしても、
大きな力の前では何の役にも立たないのかと
思い知らされたようで、悔しくて、悲しくて、
涙が溢れました。
1回目のときは、
一人がいくら頑張っても、それは非力なもので、
無意味なのだと思い知らされたような感覚でした。
しかし、2回目の鑑賞では、1回目とは少し異なる
捉え方ができた部分もあります。
副音声内で、
現代では欠かせない存在となった、物流の仕組みを
"血液、動脈"だと例えていました。
そして、「仕事をしている人は一人一人が尊い。」とも話されていました。
今回の映画では、
ロッカーに悲痛の叫びを書き記した
1人の行動がきっかけとなって、事件は起こります。
そして、最終的には下請けドライバーさんに対して
賃上げなどの対応がなされ、
会社を動かすことに繋がっていきました。
血液を構成する一つ一つの組織は小さいとしても
生命を維持するために、
血流というものが重要な役割であるように、
一人一人の行動は無意味に見えたとしても、
それが積み重なることで、大きな力を動かすことができるのかもしれないと思うことができました。
(映画内では死傷事件に繋がってしまいましたが…)
現実はそこまで甘くないので
綺麗事かもしれませんが、
それでも、希望を見させてくれました。
そして、以前も語りましたが、
米津玄師さんが歌う「がらくた」という主題歌。
米津さんは他の媒体で、この曲について
廃品回収の際に聞く、
「壊れていてもかまいません。」
という言葉から、着想を得たと話されていました。
人は誰しも、
どこか足りない部分であったり、
劣っている部分があるけれど、
それを必死に取り繕って、
上手くやろうと自分を偽ってしまうことも
あると思います。
そういう部分を受け入れられずに
辛くて、苦しくて、生きづらいことも多いですが、
この曲を聴くと
"壊れていたって構わないし、
それを直そうとせず、ありのままでいい。"
と言ってくれているようで、
涙が止まりません。
今まで、
推しているグループが所属している会社以外の曲を購入したことはありません。
けれど、この曲は大好きすぎて、
これは手元に置いて、何度も聴き返したいと思い、
購入してしまいました。
皆さんにもぜひ一度、聴いていただきたいです。
この曲が収録されているのはアルバムなのですが、どれも素敵で、良い曲ばかりです。
1回目では疑問が残る場面も、
より深く落とし込むことができ、
その分、今回はより泣きました。
今回は副音声を聴くために
再度観に行きましたが、
やはり、もう一度、
作品の内容をしっかり受け止めたい。
これは、もう一度観に行くしかないか…?
私は一つの作品を何度も見返すことは
ほとんど無いのですが、
これは何度でも観たいと思いましたし、
パンフレットも買ってしまうほど
私の琴線に触れる素晴らしい作品に
出会うことができました。