「デキるビジネスマンの気づかい　と　イケない評価」ショートショート

自分でいうのはあれだが、デキるビジネスマンだと思う。

自称だけではないというのは、営業成績が物語っている。
キチンと数字を上げ、実績を積み上げているのだ。
一応、仕事はできていると評価されてもいいだろう。

しかし、周りはなぜかそこまで評価してくれない。
客先の評価はいいのだが。

人一倍細かく、フォローし、気遣いもしている。

「こういうことできないかな？」
「なんとかやってみます」

「こういう資料とかあると便利だな」
「わかりました。用意します」

「こういうのが」
「そういわれると思って作っておきました」

「今回は大変なんだが、、、」
「がんばります」

顧客の無茶な要望にも誠心誠意応えてきた。
そのおかげで、キチンと信頼関係を気付けた。それが成果につながっている。

ここで周囲に迷惑をかけていたら、社会人失格だろう。
キチンと自分は自分自身の頑張りで、顧客の要望に応えた。
「そこまでやるのか？」といわれることもあったが、自分がやるのならば問題ない。
そういう意味でも周囲には迷惑をかけずにやってきたのだ。

なにかをいわれる筋合いはない。

なのになぜ、そこまで評価されないのだろう？

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「○○さんのお客さん、態度悪くない？」
「うーん、なぜか、○○さんのお客さんはムチャばかりいってくるんだよな」

「○○さんはやってくれた、とか」
「やれないことがあるだろうといわれると困るよね」

「○○さんは仕事をわかってないのよ。一人でやってるんじゃないんだから」

デキる猫は今日も憂鬱（３） (シリウスコミックス)