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ECサイトとリアル店舗の連携|大手企業が実践している施策3選を解説

こんにちは!NA×NAです。

ECベンダーとしての視点から、業界のトレンドや課題を的確に把握し、最適な情報配信を行っています。ECサイト(オンラインショップ)の立ち上げから、売上UPや顧客満足度向上など、EC運営のサポートしています。

EC業界に限らず、幅広い分野・業界の知識を活かして正確な情報配信を心がけています!


ECサイトと実店舗を連携させることは、事業を拡大させるうえで欠かせない戦略です。オンラインとオフラインの垣根を越えたサービスは、顧客の利便性を高めるだけでなく、企業にとってもビジネスチャンスを生み出します。

例えば、会員情報の統合やポイント共通化により、顧客に一貫した体験を提供でき、店舗在庫の「取り寄せ」や「取り置き」機能を活用することで、機会損失を減少させます。

本記事では、ECサイトと店舗連携によるメリットや具体的な実施例を紹介し、成功事例も交えてその効果的な活用方法を探ります。


ECサイトと店舗を連携させる3つのメリット

ECサイトと店舗を連携させることで得られる3つのメリットがあります。

メリットを活かすことで、ECサイトと店舗をうまく連携させたビジネスは、顧客満足度を高め、競争力を強化することができます。

1. 買い物体験が向上する

ECサイトと店舗を統合することで、顧客はオンラインとオフラインでシームレスな買い物体験を享受できます。

例えば、ECサイトで見た商品を実店舗で実際に確認したり、逆に店舗で見た商品をECサイトで簡単に注文したりできます。また、オンライン注文した商品を店舗で受け取れる「店舗受取」サービスや、店舗在庫をECサイトで確認できる機能は、顧客にとって大きな利便性を提供します。

このような連携により、顧客のショッピングの選択肢が広がり、満足度が向上します。

2. 機会損失を軽減できる

店舗とECサイトを連携させることで、実店舗での在庫不足や営業時間外でもオンラインで商品を購入することができるため、機会損失を減らせます。

例えば、実店舗にない商品でも、ECサイトを通じて他店舗から取り寄せたり、オンラインで直接購入したりすることが可能になります。

また、店舗での売り逃しや在庫の過剰を防ぎ、より効率的な在庫管理ができるようになります。これにより、売り上げの機会を最大化できます。

3. データを活用した一体的なマーケティングを行える

ECサイトと店舗の連携により、顧客データを一元化し、オンラインとオフライン両方の購買履歴を統合することができます。このデータを活用することで、よりパーソナライズされたマーケティングが可能となり、顧客一人一人に最適なプロモーションやキャンペーンを提供できます。

例えば、ECサイトでの購買履歴に基づいて、店舗での割引クーポンを発行したり、特定の商品をレコメンドしたりすることができます。

データを最大限に活用することで、顧客との関係を深め、リピーターを増やすことができます。

ECサイトと店舗連携の具体例

ECサイトと店舗連携の具体例は、顧客の利便性を高め、企業の売上や効率を向上させるための多くの方法があります。

以下は、代表的な連携内容を説明します。

1. 会員情報の統合

オンラインとオフラインでの会員情報を統合することで、顧客はどちらのチャネルでも同じアカウントでサービスを利用できます。

例えば、実店舗でポイントを貯めた場合、そのポイントがECサイトでの購入にも反映されるなど、顧客に一貫したサービス体験を提供できます。

これにより、顧客の購買履歴や嗜好も統合され、マーケティング施策や商品提案に役立てられます。

2. ポイント共通化

店舗とECサイトで共通のポイントシステムを採用することで、顧客はオンラインで購入した商品に対しても実店舗で使用したポイントが反映されます。

これにより、顧客はどちらで購入してもポイントを有効に活用でき、より積極的に買い物をするようになります。顧客にとっても、ポイントの使い道に一貫性があり、満足度が向上します。

3. ECサイトの「店舗受取」

ECサイトで注文した商品を実店舗で受け取るサービスです。

これにより、オンラインで購入した商品を店舗で直接受け取れるため、配送の手間を省けます。

さらに、店舗スタッフが商品を手渡す際に、店舗での購買を促進するクロスセルやアップセルが行えます。顧客にとっても、配送費が不要で、すぐに商品を受け取れるメリットがあります。

4. ECサイトの「店舗在庫表示」

ECサイトに、実店舗の在庫状況をリアルタイムで表示する機能です。

これにより、顧客はECサイトで欲しい商品が店舗に在庫があるかを確認でき、店舗で直接購入することを決めやすくなります。

また、店舗での在庫がない場合、他の店舗やオンラインで購入するオプションが提供されるため、機会損失を防げます。

5. 店舗在庫の「取り寄せ」や「取り置き」

実店舗で在庫がない場合でも、ECサイトを通じて他店舗から商品を取り寄せることができます。また、顧客が欲しい商品を店舗で「取り置き」しておくことで、確実に商品を購入できるようにするサービスです。

これにより、顧客は無駄に他の店舗を探す必要がなく、効率よく欲しい商品を手に入れることができます。

6. ECサイトの返品を実店舗で対応

オンラインで購入した商品を実店舗で返品・交換できるサービスです。

これにより、顧客はオンラインで購入した商品が合わなかった場合、手軽に店舗で返品処理を行えるため、返品対応の利便性が向上します。店舗側も、返品時に他の商品を提案できるチャンスが生まれ、販売促進に繋がります。

7. ECサイトと実店舗間での相互送客

ECサイトと実店舗での相互送客を促進する施策です。

例えば、ECサイトでの購入後に店舗での特典や割引を案内したり、店舗での購入時にオンラインショップで使用できるクーポンを配布するなどです。

これにより、顧客が両方のチャネルを利用しやすくなり、売上の増加が期待できます。

8. データを活用した、顧客とのタッチポイント強化

ECサイトと店舗で得られる顧客データを統合し、パーソナライズされたサービスやプロモーションを提供することができます。

例えば、オンラインでの購入履歴や閲覧履歴に基づいて、店舗での特別割引やキャンペーンを案内することが可能です。

また、顧客に対してターゲットを絞ったマーケティングを行うことで、より効果的に顧客の関心を引き、リピーターを増やすことができます。

9. 店舗スタッフがECサイトでも活躍

店舗スタッフがオンラインショップでも活躍できる仕組みを整えることで、実店舗のスタッフが商品説明やカスタマーサポートをECサイトでも行えるようになります。

例えば、スタッフがオンラインでの質問に対応したり、商品のレビューや推薦コメントを投稿したりすることで、オンライン顧客との信頼関係を築くことができます。

これにより、実店舗とECの両方でスタッフの存在感が増し、顧客へのサービスが向上します。

また、ライブ配信とECを組み合わせたライブコマースは、リアルタイムで視聴者とコミュニケーションを取りながら、商品やサービスを紹介・販売できる優良な取り組みです。

ECサイトと実店舗の連携における注意点

ECサイトと実店舗の連携は非常に効果的な戦略ですが、その実現にはいくつかの注意点があります。以下に、具体的な注意点を説明します。

1. システム開発を含む大規模プロジェクトになる

ECサイトと実店舗を連携させるためには、システムの統合が必要です。

これには在庫管理や顧客データの一貫性を保つための大規模なシステム開発が伴います。また、システムの整備には時間とコストがかかり、運用後も継続的な改善が求められます。

2. 店舗スタッフの協力が不可欠

ECサイトと店舗の連携を成功させるためには、店舗スタッフの協力が不可欠です。スタッフには新しいシステムやサービスに関するトレーニングを行い、業務負担を適切に分配することが大切です。

また、スタッフが積極的に連携に関与できるよう、意識改革やサポートが必要です。

ECサイトと実店舗を連携させた成功事例

ECサイトと実店舗を連携させた成功事例として、以下の3つの企業を紹介します。

1. ユニクロ(UNIQLO)

ユニクロは、ECサイトと実店舗を効果的に連携させた事例の一つです。

オンラインで注文した商品を店舗で受け取れる「店舗受取」サービスや、ECサイトで在庫がない場合に他店舗から取り寄せができるシステムを導入しました。また、店舗とオンラインの会員情報を統合することで、顧客に一貫したサービスを提供しています。

これにより、顧客満足度が向上し、オンラインと実店舗の両方で売上が増加しました。

2. ウォルマート(Walmart)

ウォルマートは、オンラインと実店舗の連携において先駆的な企業です。

ECサイトで商品を購入した顧客が、近くの店舗で受け取ることができる「店舗受取」サービスや、オンラインで在庫がなくても、実店舗で取り寄せを行うシステムを導入しました。

また、実店舗で購入した商品をECサイトで返品できる仕組みも整備しており、顧客の利便性を向上させています。

3. セブン&アイ・ホールディングス(7-Eleven)

セブン&アイは、実店舗とECサイトの連携を活用した事例です。

特に「セブンネットショッピング」では、オンラインで注文した商品を全国のセブン-イレブン店舗で受け取ることができ、消費者にとって非常に便利なサービスとなっています。

また、ポイントシステムや会員情報をオンラインと店舗で共通化し、顧客に一貫した体験を提供しています。このような取り組みで、オンラインとオフラインの統合を成功させ、顧客の購買行動を効率的に引き出しています。

これらの企業は、ECサイトと実店舗を連携させることで、顧客の利便性を高め、売上やブランドの競争力を向上させました。

まとめ

ECサイトと実店舗の連携は、顧客体験の向上、機会損失の軽減、データを活用したマーケティングの強化という3つの大きなメリットを提供します。

シームレスな購買体験や、在庫不足や営業時間外でも商品の購入が可能になることで、顧客の利便性が向上します。

また、顧客データを統合し、パーソナライズされたマーケティングを実施することで、売上の増加やリピーターの獲得が期待できます。

連携の実現にはシステム開発やスタッフの協力が必要ですが、成功すれば大きな成果を得ることができます。

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