仲間ができたとき、夢は"現実"に一歩近づく。
さあ、いよいよ「チームの企画」のスタートだ。
阿部広太郎さん主催のオンライン講座「企画でメシを食っていく」の第3回目の講義が終了し、PC画面の前で、わたしは小さく深呼吸をした。
課題として決められていた締め切りまでに企画書を無事提出し、講義も終わったけれど、「チームの企画」はここから、本格的にはじまる。
次にメンバーと集まる日が決まり、まずは自分の中にある想いや考えを、整理して、書き留めておこうと思った。
「わたしは自分の想いを口に出すことが、苦手なのかもしれない」
というのは最近はじめて気づいたことなのだけれど、チームのメンバーには、もっともっと自分の想いを、まっすぐに伝えていきたいから。
1. 「チームの企画」ができるまで
「チームの企画」ができるまでの、1ヶ月間。
あっという間だったけれど、振り返ってみると、「想像以上にスムーズに企画が形になっていったな」というのが一番の印象だった。
そんな印象を持つことができているのは、紛れもなく「チームメンバーのおかげ」であり、(個人的な反省とともに)感謝の気持ちでいっぱいだ。
(心優しいメンバーの3人には、ほんとうに頭が上がらない…!)
わたしたちの企画が、できるまで。
まずはその工程を、振り返ってみる。
1-1. まずはお互いの「好き」を共有し合う
年齢も住んでいる地域も職業も異なる初対面の4人が、少しでも早く打ち解けるには、お互いのことを知るには、どうしたらいいのだろう…?
そう考えていたときに思い出したのは、大学時代、ゼミの教授がよく口にしていた「自己紹介では、必ず自分の"好きなこと"を話してもらうようにしているの。好きなことについて話しているときは、誰もがいい笑顔になって、魅力的に映るから。」という言葉を思い出した。
そこで、「まずは自分から、好きなことをメンバーに伝えてみよう」と思い立ち、スマホのメモ帳に好きなことを書き出してみた。
書いているうちについつい熱が入ってしまい、気づいたら2時間が経過。
すると、チームを最初から引っ張ってくれていたメンバーのしょこさんが、「みんなの好きなことをもっと知りたい」という提案をしてくれて、それぞれが好きなことについて共有し合うことになった。
「あっ、同じことを考えていた…!」と、嬉しくなったわたしが書いた「好き」のメモは、画像にして7枚分にもなる、超大作になってしまった。
▼好きなものについて書いたメモ、7分の3。
○振り返りメモ
好きなこと、興味のあることを伝え合ったことで、お互いがどんな人なのか、普段何に関心を持って、どんな考え方で過ごしているのかがなんとなくわかってきて、話しやすい空気が生まれたのかなと思う。
もう少し余裕がつくれたら、お互いをさらに理解するために、自分史の共有や価値観を伝え合うワークなどができたら、もっと話しやすくなったかもしれない。(これは、これから企画を進めていく中で、やっていきたいな。)
1-2. 好きな企画、やってみたい企画を持ち寄る
この作業は、すべての工程の中でも特に楽しい時間だった。
過去の企画生の企画や、自分たちが好きな企画をスプレッドシートにまとめていったのだけど、「そういえばこれ、好きだったな」と企画の種を見つければ見つけるほど、他の人の好きな企画を知れば知るほど、わくわくする気持ちが募っていった。
そしてこのとき、「企画」に対する想いも、言葉にして伝えてみた。
▼チームの企画への想いを伝えたときのメモ
案出しをしているとき、「せっかくチームで何かひとつ企画をするなら、実現可能性という方向からよりも、"こんなことやってみたい"という想いの方向から考えてみたいなあ」という想いが芽生えた。
だから、今回は「自分ひとりでは諦めてかけていたけれど、いつかやってみたいと思っていたようなアイディア」を、たくさん書き込んでみることにした。
▼みんなで「好きな企画」を書き込んでいったシート
▼みんなで「やってみたい企画」を書き込んでいったシート
○振り返りメモ
ここでも、メンバーそれぞれの「好き」のポイントや興味関心がわかって理解が深まったし、実際に「やってみたい企画」を考えて持ち寄ることで、イメージが具体的になっていった。
今回は「意図」と「企画の内容」の2つだけを書き込んでいったけれど、ここには「企画を届けたい相手」「その人が解決したいこと、求めているもの」という項目があったら、企画を詰めていく際に基準にもなるし、具体的にイメージができてよかったかもしれない。
1-3. 各自で企画書をつくってメンバーに提案
「やってみたい企画」を持ち寄った後は、各自で「これだ」と思う企画を決めて、企画書をつくって発表し合った。
やってみたいことがたくさんある中で、どれか一つに絞るのは難しかったけれど、「今だからやりたい」「この4人だからやりたい」という2軸で改めて企画案を一つひとつ見てみて、自分の想いを企画書に落とし込んでみた。
○振り返りメモ
メンバーのしょこさんの企画書が、もう既にこの時点から完成度が高くて、構成などを参考にさせてもらえたのでとても勉強になった。
今回の反省点としては、企画案を持ち寄って、はじめての打ち合わせに参加できなかったこと。「話している中で生まれる気づきや、新しい発想」もあるとわかったので、今後は「アイディアを持ち寄る回」はできるだけ顔を合わせて自分の言葉で伝えて、聞き合う中で生まれるものを大切にしたい。
1-4. ひとつの企画にするための議論
それぞれの企画の発表を経て、「さあ、ひとつの企画にまとめよう」という段階が、今回いちばん難しいところだった。
今回は、わたしたちの企画にはそれぞれ共通点があったことと、目指す方向性は似ているかもしれないね、という話になって、「それぞれのやりたいことを一つにまとめる」ような形で企画になっていった。
形にはなったし、メンバー全員が心から「やりたい」と思えたから、そういう意味では「ひとまず、成功」と言えるのかもしれない。
ただ、公開された他のチームの企画書を読んだり、他のチームの「企画ができるまで」の話を聞いている中で、もっとここの議論には時間をかけてもよかったのかもしれないなあと思った。
「実際にやってみて、企画を練り直す」ことや、「協力してもらえそうな企画生、周りの人たちに、話をする・聞いてから企画書をつくる」こと。
企画を決める前にできることは、もっとあったのかもしれない…!と思ったし、他のチームの企画書を読んでいて、わたしたちの企画書にはまだ「具体性」が足りなかったなあと痛感した。
○振り返りメモ
この時点で、企画書提出まで1週間を切っていて、「時間がない…!」という意識が先行してしまったなあと思う。小さくでも、企画を実験的にやってみたら、「実現可能性」や「相手が喜ぶか」という議論ができて、もっと具体的な内容の企画書になったかもしれない。
1-5. チームの企画書をつくる
チームの企画書づくりは、メンバーのまっきーさんの提案で、「それぞれの得意分野を分担して進める」という方法をとった。
各自の生活スタイルや得意・不得意が異なること、締め切りまでの時間が限られていたことを加味すると、この方法だったからこそ、わたしたちの企画書は無事に完成したのだと思う。(本当に最適な判断でした…!!)
そして、その際にまっきーさんが提案してくれたのは、ただ「役割分担をする」ということだけじゃなくて、「あなたにはこういう強みがあるから、ここを任せたい」ということを、まっすぐに伝えてくれたのだ。
こんな愛の溢れる贈り物をしてくれて、彼女の想いを受け取ったわたしたちは、心がほかほかとあたたまった。
そして、改めて「ラストスパート、この4人でいい企画書をつくり上げるぞ…!」と、気が引き締まったことを覚えている。
○振り返りメモ
「役割分担」がここまでうまくいったのは、その「役割」が本当にそれぞれの好き・得意な分野と合致していたことと、「これがあなたに期待していること」と、想いとセットでお願いされたからだと思う。
これは今後のチームの企画でも生かしていきたいし、仕事でも、こういう伝え方・任せ方ができる人間でありたいなあと、強く思ったできごとだった。
1-6. メンバー全員の想いを、最終確認する
企画書を分担して作成し、最後は全員で最終確認。
ここではGoogleドキュメントを使って、企画書のページごとに各自がコメントを書いていく、という形で確認・修正作業を行なった。
テキストベースだったから「ここをこんな表現にしたい」といった自分の想いも遠慮せずに伝えやすかったし、生活スタイルが異なる4人でも自分の隙間時間に書き込んで、期限通りに進めることができた。
そして、企画書のテンプレ準備とともに大事な「最終調整」を任せてもらっていたわたしは、自分の「言葉には絶対に妥協したくない」という想いを胸に、言葉の表記方法や表現の仕方、改行、企画書の空白の大きさ、画像の位置など、細かなところまで画面とにらめっこしながら調整していった。
フォントの種類、大きさ、文字の色、使う言葉、改行の位置。
些細なことかもしれないけれど、自分にとってはずっと大切にしてきたことで、それがここで生かせたのは、そして何より「ここが得意なんじゃないか」と見つけてもらえたことが、とてもうれしかった。
阿部さんの講評を聞いていて、「やっぱりそういう細かなところは、良くも悪くも相手に伝わっているのだなあ」と実感したから、妥協しなくてよかったし、これからもそうでありたい、と強く思っている。
○振り返りメモ
今回、「企画書の骨子」はしょこさんが作成してくれたのだけれど、その際に阿部さんの「超言葉術」を参考にしたのが、伝わる企画書ができた要因だったのかなと思う。
まずは想いを伝える、相手に寄り添う言葉を見つける、どんな人たちがこの企画をしているのかを紹介する。さらに、他のチームのようにプロフィールに自分の広告へのリンクを載せたり、メンバーの個性がもっと伝わるような要素を入れたりしたら、さらに「仲間に入りたい!」と思ってもらえるような企画書ができたかもしれない。
2. 「チームの企画」への講評を経て
ここからは、「チームの企画」への阿部さんの講義や講評を聞いて、特に心に残った学びと、次回に向けての振り返りを書いていく。
2-1. まずは、自分と組むこと。
○特に心に残った学び
・チームで考える前に、一人で考える
・真逆の自分とコンビを組む
・自分の身近な「スイス」(中立的な立場の人)に相談する
今回、それぞれが自分の好きな企画、やってみたいことをまず最初に持ち寄って話す、という流れで打ち合わせをはじめたので、「まず、一人で考える」時間が取れたことはよかった。
けれど、初回から「自分の中で考え切って、一つの企画案を提案する」ことができたら、もっとよかったなあと思う。
初回の段階では、まだふわっとしたアイディアのレベルで、現実味がなかった。(阿部さんの言う120%が満点なら、わたしは70点くらいだった。。)
そして、「ポジティブとネガティブを同居させる」というお話を聞いて、自分自身でも常々感じている、「抽象的・前向きな面ばかり見る」癖が今回も出てしまったなあと、阿部さんのお話を聞いて少し反省した。
次回からは、何か案を出すとき、企画を練るときは、「真逆の自分が見たら、どう思うか?」という視点で自分のアウトプットを確認したいなと思っている。
2-2. 誰かと組むときは、お互いを引き出し合うこと。
○特に心に残った学び
・初回の打ち合わせでは、自分を120%出す
・「競争と共創」…広大な白紙に、誰が一番いい旗を立てられるか「競争」でもある。いいね!と認めて、全力で乗っかりにいく「共創」を。
・自分の必殺技をつくる。自分のポジションを見つける。
「競争」の視点はなかったなあと、ハッとした。
わたしたちの企画は、最終的には全員の「好き」を重ね合わせてひとつの形にすることができたけれど、「全員の想いをまとめる」ことに注力していたことで、内容を詰め込みすぎて、少し輪郭がぼんやりした企画になってしまったかもしれないと思うのだ。
「共創」は意識できていたけれど、その前に、もう少し「競争」があってもよかったのかもしれない。
進め方として、「何か一つに絞る」ための議論に、もう少し時間をかけてみてもよかったかなあと、今振り返ってみると思う。
(何より自分自身が、時間の制約に囚われてしまったなと反省。。)
今後の進め方として、まずは一つに絞って、スモールスタートを切って、そこから改めて、議論をしていきたい。
2-3. 「クライアントと組む」ということ
○特に心に残った学び
・折れるのは簡単。「どうしても」というときは手紙を書く
・いいチームとは、「一人ひとりの負担を一人ひとりの充実に変えることができるチーム」
・企画書をつくる上で大事なこと:
①あなたは本気?②相手は喜ぶ?③本当にできる?
いいチームの定義を聞いて、この課題提出までの期間、一人ひとりの負担を「充実」に変えられることはできたのだろうか…?と、自分に問うてみた。
その答えは「正直、わからない」だった。
理由を考えてみたとき、自分はまだまだメンバーそれぞれの本音を聞き合うことができていないのかも、という答えに行き着いた。
「充実」とそれぞれが感じるためには、もっとお互いの価値観やビジョン、生活や近況、悩みごとなどパーソナルな部分を開示して、理解し合うことが重要なのではないかな、と思う。
わたしたちチームメンバーがお互いのことをもっと深く理解して、そのままの言葉で想いを伝え合えるようになったら、もっと自分たちらしさが生きて、「濃く混ざり合う、いい企画」ができるような気がする。
だから、ここから企画を進めていく上で、まずは自分から、もっと考えていることや思っていることをメンバーに伝えていきたいな、と思っている。
3. 「チームの企画」と、これから。
3-1. 「これだけはやりたい」と、決めたこと
①チームの企画を進めていく上で、お互いの想いや考えを「聞き合う」
まずは自分の言葉で、想いや考えをまとめてから、打ち合わせに臨む。
もし議論の中で少しでも「なんだか少し、違うかも」と思うことがあったら、それを言葉にして、思い切って伝えてみる。
そして、「伝える」以上に、メンバーがどう思っているかを「聞き合う」。
②企画を形にするときは、「真逆の自分」の意見をきちんと聞いてあげる
今後企画を考えていく中で、自分が得意な「ポジティブなアイディア出し」をしてアイディアを発散させたら、次にきちんと「ネガティブな自分の意見」や「責任感のある自分の忠告」に耳を傾ける。
自分の中にそういう自分をいきなり創り上げるのは難しい気がしているので、身近な人の中でいちばん「自分とは真逆の人」を思い浮かべて、「その人だったら、なんて言うだろう?」と想像してみることから、はじめようと思う。
3-2. 小さなしあわせ探しの旅へ。
講義は終わったけれど、わたしたちの企画は、これからいよいよ本格的に動き出す。
夢や「やってみたい」という想いを詰め込んでできた企画を、まずは小さくはじめて、少しでも現実に近づけたい。
「明日も、生きてみよう」と思えるような企画。
心の温度が1℃上がるような、
心を明るく、あたためられるような企画。
わたしが今まで自分の中だけに留めてきた想いや言葉たちが、こうして外の世界に出ていって、仲間とともに形にすることができるなんて、数ヶ月前まで、想像もしていなかった。
夢が、現実に近づくための、第一歩。
まずはわたしたち4人で、それを現実にしていって、その先で、もっと多くの人の心に届いて、みんなで育てていけるような企画にしたい。
3-3. 企画生のみなさんへ
最後に、わたしたちの企画では「日常の中の、小さなしあわせ」を見つけて、つなげて、写真や言葉などを通して広げていくことを目的に、様々な媒体で発信をしていきます。
企画書を読んで、「こんな小さなしあわせを伝えたい!」「こんな風に関わりたい!」と思ってもらえたら、ぜひ一緒に、この企画をつくっていけたらうれしいです。
わたし自身も、「全チームへの感動メモ」で、「自分だったらこんな協力ができそう」と思ったことをメッセージに書いているので、ぜひあなたのチームの仲間にも、入れてもらえたらうれしいです!!
***
「チームひだまり」のメンバーは、全員文章を書くことが好きで、みんなnoteを書いています。
よかったらぜひ、覗いてみてくださいね。
○しょこさん
「あ!できそう」を引き寄せる人。
朝方の海のように穏やかな人柄に、いつも和んでしまいます。広く大きな懐と、誰よりも現実的な視点には、メンバー全員が支えられています。
○まっきーさん
誠実で、しなやかなつよさを持つ人。
明るく優しく空気に色をつけながら、自然に人を動かしていく姿は安心感があります。あなたも一度話したら、ふと気をゆるめて、心を許してしまうはず。
○くれちゃん
まっすぐ、自分の世界観を届ける人。
一つひとつのことに真摯に向き合う姿勢、内に秘めた熱い想いが宿った言葉に、いつも胸を打たれます。目にしただけで「これは彼が書いたものだ」とわかる、言葉の熱が感じられる文章が、わたしは大好きです。
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