これがほんとの道草日記
さぁさぁ、道草くっていきなよ。
雨の日の、次の日。
それは苔日和。
苔を見にちょっと…
私がカメラを持って出かけて
ちょっとはちょっと
ないんだなぁ。
流石に暑いので
ショット数は少なめで
ほんの一時間。
昨日の雨で潤った
草たちを少し
お届け。
何時も自転車で通勤しながら思ってる。
『あの草の塊かわいいな』
『あぁ今日は元気だな』
『すごくいい形してるな』
毎日みてる。
毎日思う。
もう三十数年生きてきて
いい加減、見慣れているはずだけど
いつの日もそういうのが楽しい。
アスファルトに負けない草たち。
きれいな花壇でもなければ
おごそかな森林でもない。
普通の道端。
何気ない歩道。
私はそれをみて
わくわくするし
どきどきするし
元気になる。
お手軽、お手軽。
よくみて。
足元。
苔を育てようと思うと難しいけど
苔は辺りに生えている。
あぁ
光に透かされる黄緑色。
本当に道端なので、しゃがみこんでいる私は不審。
大人は、いや、大人に限らず、道端の草をまじまじ観たり写真を撮る人は多くない。
こんなに可愛くて、
こんなに綺麗なのにね。
何度みても
何度でも
心がふるふる
震える
小さな景色。
陽の光に水滴がキラキラ銀色。
写真では伝えきれない。
お花もすきだよ。
葉が茎に巻く感じでついてるのがハルジオン。
葉が茎に巻かないでつてるのがヒメジオン。
花びらが糸みたいに細くて多いのがハルジオン。
花びらが少し幅あって少なめがヒメジオン。
蕾が垂れ下がるのがハルジオン。
蕾は上向きヒメジオン。
今回はヒメジオン。
その辺に咲いている。
道端に咲いている。
見飽きない。
いつ見てもいい。
露草の青。
写真の通り、ただの道。
「誰の為にも生きていないよ」
でも、私、嬉しいなぁ。
とことこ。
歩けば。
心がほどけて。
視界の端も逃さなくなる。
鳥もやはり撮る。
成鳥と違って
警戒心が薄いのが丸わかり。
私と目が合ったあともその場にしばらく。
そのうち気がつく。
こわいこと。
それも自然な流れだね。
起きてすぐ、着替えて
なんにも食べずに歩いた。
真似しちゃだめだよ。
完全じゃなくても生きていたら、生きていく。
たとえ人間が自分の食事風景を撮っていようと。
道草くって楽しめた?
草ばっかりじゃんってなった?
そこはなんてことない道路で、
あなたはどこかへ向かう途中で、
目的地しか頭になくて、
先を急いでいるのかもね。
でも
そうじゃない。
そうじゃないことが、こんなにいっぱいあるんだよ。
ここで道草したことが
いつかあなたを解かせて
もっと楽しくなれたらいいね。