大学病院を退職 なぜ休職にしなかったのか

新卒から10年
わたしは大学病院のICU(集中治療室)で働いてきた
仕事はそれなりにできてきたと思うし
それなりに評価をいただいていた
ある程度の立場となり
たくさんの部下がいた
自宅から徒歩圏内にある職場であり
この先もなんとなくここで働くのであろうと漠然と思っていた

わたしは責任感が強く自己評価は低い
自己評価が低いため他者評価を気にする
他者評価により自己を保っていた
そのためにいつも何かと戦っていた

自分の体調がもう限界かもしれないと思った時も
上司には相談できなかった
だからメンタルクリニックに行き薬剤を処方してもらえたら
それで全部元通りになると信じたかった
それでもベッドから起き上がれなくなる日が増えた
なんとか職場に行けても患者さんとのコミュニケーションが取れなくなってきた
自分の限界を感じた

人からどうみられるか、が一番大切なわたしは
病気で仕事を休んでいるという
周囲へ迷惑をかけている状況に耐えられなかった
仕事は「退職」にしようと決めた
上司からはとにかく「休職」を勧められたし
みたこともない偉い人に呼ばれて「休職」を打診された
今振り返れば生活のことも考え休職にすることが間違っていたとは思えないが
休職にすると仕事に戻らなければ、すぐに治さないと、
自分にプレッシャーをかけ、今より状態は悪化していたかもしれないと思う
だから今でも退職が数ヶ月前のわたしの最善策であった、と信じたい

最終出勤日は約1ヶ月後その月の最後の日、に設定した
しかしわたしの体と心はすでに限界で
辞めると決めて気が抜けたのかいよいよ職場で倒れることとなった
そして最終出勤日を待たず、有給休暇の消化が始まった

大切だったわたしの居場所は最後にまともな挨拶もできないまま
退職することとなってしまった

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nana
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