歴史小説「Two of Us」第4章J-25
割引あり
~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~
第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes
J‐25
おっとりとした口調で、引き続き細川忠利は【島原・天草の一揆】の現状を語る。
向かい合った席には、高田焼の茶碗をゆっくり口に運ぶ、細川忠興。傍ら斜め後ろに、ガラシャ珠子。
竹林の重なる揺らぎ音と、傾く陽射しの障子窓。
「単なる百姓一揆ならば、各藩だけで鎮圧に務めるのですが、肥前長崎は海外との貿易港出島も在り、幕府の直轄地。
ほど近い唐津藩飛び地の天草諸島城主が、援軍要請を徳川家に乞うたのがきっかけで、大規模な闘争に発展してしまいました。
各地の大名からの兵軍を合わせて拾弐萬四千(124,000名)とも。対する一揆軍は、キリシタン農民や漁師達だけでなく前藩主臣下だった浪人達が集結し、鉄砲も構えております。
特に天草の益田時貞(ますだときさだ)という、まだ二十歳にも成らぬキリシタンが総大将として指揮し、『天草四郎』と名乗って三萬七千(37,000名)を率いて半島の原城に立て篭もっているとのこと。
我が肥後熊本は、弐萬伍千(25,000名)の兵を派遣して、まず港からの物資兵糧運搬を阻止いたしておりまする。
海から陸から官軍は追いつめておりまするが、キリシタンが大多数の一揆軍は、宣教師を通じてポルトガル軍に援軍や軍艦を要請しておるそうです」
「なんとのう。。。ポルトガルはイスパニアと並んで昨今は、亜細亜各地を植民地にと侵略制覇しておる国。高山右近殿も、戦は避けてフィリッピンのマニラへ移住したと伺っておるがの。
珠子。幕府側にネーデルランド(オランダ連邦共和国)が加担するというのは、珠子はなんと心得るかの?どうしてネーデルランドなのだ❓」
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