よしこも
天気予報を見ていたら、「今日は小雪がチラつく1日となるでしょう」と、気象予報士の人が言った。
「そうかぁ、小雪がチラつくのかぁ」と思った瞬間、オイラの前頭葉に無数の「女優・小雪」が舞い落ちてくる様子が浮かんできた。真ん中で分けた長いストレートヘアが特徴的な女優・小雪が、何人も何人も、ふわふわふわふわ前頭葉の空を舞っている。
もちろん、天気予報は水が凍ってできた雪のことを言っているのだが、思考がトロいオイラゆえ、間髪を入れずこゆっきを脳内で舞い踊らせてしまった。ふわわわ~。
こゆっきに「小雪」と命名した事務所はなかなかうまいことを考えたものだ。なぜなら、モデル出身で身長170センチのこゆっきに「小」の字を当てることで、見事に「大きな人」のイメージを緩和し、人々がもつ小さき者への保護欲求を喚起しているからだ。しかも、「雪」の字が合わさったことで、淡く儚げなイメージまで足すことに成功している。
試しに、「小」の部分が「大」だったらどうなるか考えてみてほしい。「女優・小雪」は「女優・大雪」になり、イメージがまったく変わってしまう。仮に、読みを訓読みの「おおゆき」から音読みの「たいせつ」に変えたとしても、おそらく、仏教学者・鈴木大拙(すずき だいせつ)の、「大拙」のイントネーションに似てしまうため、デビュー時に10代だった彼女には不要な風格が出てしまい、合わないだろう。しかも、情緒がない。
であるならと、SMAPが1998年に発売した曲「たいせつ」のイントネーションにしたとしよう。それでも、平板な抑揚が女優としての演技力まで、平板で退屈なもののように印象づけてしまいかねず、やはり合わないだろう。しかも、「たいせつ」は「頽雪」という「雪崩《なだれ》」を意味する熟語だ(初めて知ったさ)。雪による事故も多い日本で、芸名として使うのは蟬られる or 憚られる《はばかられる》。
さらに事務所がバカうまいのは、気象に関係する「雪」の字を選んだことだ。自分たちが声高に叫ばなくても、1年のうち、冬の間になら何度かは、全国の天気予報が勝手に名前を周知してくれる。
言うまでもなく、小雪は冬にしか出演⁉しない。つまり、毎年、冬の間は、広告料を支払うことなくタダで、メディアに「こゆっきキャンペーン」をしてもらっているようなものなのだ。
まったく、なんて「ナイス・タダ乗り」なんだ!
ここだけの話、この手法を修得したうえで、カテゴリーを天気予報からニュースに移動して命名したのが、ジャニーズのNEWSではないかと、オイラはにらんでいる。こゆっきとはタイムテーブルが違うので、直接のライバルにもならない(見事じゃ)。
「初雪」でも「淡雪」でもなく、小雪!
「綿雪」でも「深雪」でもなく、小雪!
「粉雪」でも「吹雪」でもなく、小雪!
ほらぁ~、納得するしかないだろ?
「淡雪」では羊羹になってしまうし、「深雪」も人名界隈をチラついている。『粉雪』ではレミオロメンの宣伝になってしまうし、「吹雪」なんて、ジャニーズの嵐に対抗しているみたいだ。
・・・『なごり雪』にしなくて、心底よかったと思う。
(イルカのような重鎮の名曲と同じ名前はアカン。許されるのは「名残 雪」までだ)
オイラも素人ながら、同じ手法で別の新人女優の芸名候補を探してみたが、お天気関係で女優の名前として使えそうな「小」で始まる言葉は、もう、「小寒」や「小雨」、「小春」や「小糠雨《こぬかあめ》」くらいしか無かった。
このうち本当に女優の名前として使えそうなのは「小春」くらいか。「小雨」でギリギリだと思う。「小寒」は「しょうかん」と読むので、条件を「中国人女優として売り出す」と限定するなら有りか。「小糠雨」は「小糠 雨」とすれば受け入れられないこともない?(オイラは受け入れるよん ♡)
ちなみに、「小春」は、髪の毛をこゆっきよりかなり短くして、色も明るくするといいと思う(参照.波瑠の頭)。「小雨」は、髪の毛をこゆっきと小春の中間くらいの長さにして、いつも水で濡らした洗い髪の状態にしておくといいと思う(参照.井川遥の頭)。
あッ!
もう無意識にこゆっきの髪の毛を基準にしている自分がいる!
・・・これが先行者の影響力かぁー!。
今回、天気予報の「今日は小雪がチラつく・・・」のコメントをきっかけに、こゆっきの芸名「小雪」についてチャッチャと考察してみたわけだが、考察しているモナカ(最中?)にひとつだけコメントに追加すべき現象があることに気がついた。それは、こんな現象だ。
台風が過ぎたあとに澄みきった青空が現れるように・・・
雨が降ったあとに七色の虹が現れるように・・・
小雪がチラついたあとには・・・
ほぼほぼ、松ケンがチラつく。
Ⓒ2023 Namio Kotori
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