はーばーらいと(読書感想文)
あとがきに安倍総理の事件が書かれていたので、新しい本なのだ、と思った。
宗教2世を中心に、人の生き方や人同士の繋がり...どうしても線を引き難い人生の選択。この本を読みながら、若い時の自分がいかに自由な空気の中にいたか、に気付かされる。だからこそあっけらかんとしていたし、だからこそ視野は狭かった。あの時にこんな本を読んでも、違う状況の中にいる人の話を聞いても、ピンとこなかっただろう。
若さって自分中心に生きるられるものだと思っていたけれど、それぞれの経験によっては自分中心に生きること自体が困難な人もいる。
このお話では、「当たり前」が心を占領していく感じがリアルで怖かった。自分でも自分が正しいのかわからなくなってくる。強い思想に巻き込まれている方が随分楽に感じてしまう。
揺るぎないもの、愛のあり様...読後もいろいろ考えを巡らせる本だった。
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心に残った言葉(順不同)
●人が人を信じるということは、なんと曖昧なものなのだろう。
●そんなことはそのときになったらまた考えればいい。未来の自分に託すのだ。
●未来の自分が考えるべきことを、今考えてはだめだ、そう思った。
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