難病の母の病院に付き添う
こんばんは。
うつ病休職中のなみです。
今日はお正月の帰省中、母の病院に付き添いました。母は特発性間質性肺炎という難病と戦っています。2020年8月に確定診断を受け、4年目。この病気は予後が悪く、診断から3年〜5年が寿命といわれます。※個人差は大きいそうです。空咳が続き、息が苦しい病気。
私の地元はド田舎で、お医者様の選択肢はありません。1時間以上かけて通う個人病院が主治医で、半年に1度だけ大きな市民病院で診てもらえます。今日はその、大きな病院の日でした。
診察室に呼ばれ、母の直近のレントゲンを見ました。
白く曇った肺。全体にもやがかかってる。
コロナの患者さんのニュースで見た、あの影がある。
「この頃と比べるといいんじゃないでしょうかね」先生が言った。そうなのか…とショックを受けた。素人目に、若干黒い部分が増えてはいるけれど、どうみても白い。肺の機能が低下している事は明らかだった。だから普段あんなに苦しいのか、ぜぇぜぇという呼吸はこの肺のせいなんだと目に焼き付けられた気がした。
最近、急性憎悪してから処方されたステロイドが効いた様だった。父が最近の母の様子について話す。「もうどうしようもなく咳が止まらないという感じは、和らぎました」控えめな口調で、でも確実に危機感を持って、先生に伝わってほしいという希望をひしと感じる。
母も重ねる。「薬をもらって落ち着いて、顔がぶくぶくになりました」ステロイドは劇薬であるが故、効果も高いが副作用も大きい。母の太ってしまったという感覚は、ステロイドによって空腹を感じやすく甘いものを欲してしまう副作用のひとつだ。病気をして、鼻から酸素チューブをしている母だけど、見た目が美しくあれるかどうかは大事なこと。母らしい。いつだって太ることは嫌だよね、わかる。
「ステロイドを減らせるよう、他の新しい薬を追加しましょう」また新しい薬が増えた。間質性肺炎には、オフェブという抗線維化薬を飲んでいる。こちらも副作用ありで、胃腸薬やら何やら色々合わせて飲んでいる。増えていく薬は母の病気が重くなっている印だ。絆創膏のように、切って貼りして繋ぐ命。どうか少しでも長く。長く。
診察の終わりに、気になっていた加湿器について聞いてみた。加湿は大事だけれど、カビが舞うリスクもある。先生は丁寧に、黒いカビが目に見えなければ大丈夫だと教えて下さった。定期的にきちんと洗って、湿度55%程度を保てばよいそう。そんなにびくびくしないで使ってよかったんだと、ほっとした。前の先生は禁止だったから、先生によるのかも知れないけど、使ってる方が咳が落ち着くから、これは聞いてよかったと思う。
診察が終わった。父が沢山の荷物を持って母と歩いている。母はいつでもどこでも大荷物だ。その代わり、あれある?と聞けば四次元ポケット並みに出てくる。なかった試しがないかも知れない。病気をして更に荷物が増えた。リュックと手提げが2つ、加えて酸素ポータブル。2人並んで歩く背中。
こうやって、支え合って老後を過ごしていきたいなって思った。自分の老後はまだ先かも知れないけど、いまのまんまタイムスリップして、お互いを思いやられるだろうか。まぁがんばれば、なんとか。
両親は偉大すぎる人生の先輩だ。
厳しい診察だったけど、付き添いできてよかった。少し母の病気に寄り添えたかな。わたしがしっかりしなくちゃな。うん。
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