Vol.117 あっしにはかかわりのねぇことでござんす
旅の途中立ち寄った赤城高原SA。
「からっ風プー次郎」なるゆるキャラがいた。
まぁ木枯し紋次郎のパクリ、良く言えばモチーフだろう。楊枝くわえてるし「あっしにはかかわりのねぇことでござんす」って言わせてるしw
紋次郎は上州(群馬県)生まれという設定だ。
木枯し紋次郎は言わずと知れた笹沢佐保の名作。映画化・ドラマ化もされ人気を博した。
ご年配の方には中村敦夫のイメージが強いかもしれない。
私は小説で読んだ。
高校1年生の時、池波正太郎に出会い時代小説にどハマりした私。池波正太郎を読み尽くし、山本周五郎→藤沢周平→平岩弓枝と流れる過程で辿り着いたのがこの笹沢佐保。今までとは全く違った『渡世人』というジャンルに心奪われた。
よくある勧善懲悪ストーリーではなく、人との関わりを極力避けニヒルに己の腕一本で旅を続ける紋次郎。道中合羽に三度笠、トレードマークの長い楊枝をくわえた孤高な姿にJKの私は身悶えたものだ。
「お控えなすって、お控えなすって、早速のお控えありがとうさんにござんす。手前、生まれは上州新田郡三日月村、紋次郎という名の半端者でございやす。諸国の名だたる親分衆の足下には遠く及ばねぇ、修行半ばの身でござんすが、万端よろしくお願え申します。」
こんな仁義を切っては家族全員に完スルーされていた16歳・・・ばばぁになった今も「好きな時代小説シリーズTOP5」に入っている。
ところで文頭の写真、可愛いので母に送った。
すると即・返事が返ってきた。
「これ、国定忠治?」
違〜う! お母さん違〜う( ´ ▽ ` )ノ
国定忠治は
「赤城の山は〜今宵限りか〜」
の人だ。群馬という所しか合ってない。
恐らく映画か何かで見てそのセリフだけ覚えていたのだろう。そして「赤城高原=国定忠治」になってしまったのだろう。
本を全く読まない母は物を知らない。
思い込みも激しくちょいちょいこういうボケをかます。まぁ身内相手な分にはいいが外でやらかすと結構恥ずかしい。それこそ私は言うだろう。
「あっしにはかかわりのねぇ人でござんす」
【猫ムスメより】
最後までお読み頂きありがとうございました。記事を読み「面白い」「共感した」と思ってくださった方は是非、右下ないし左下の「♡(スキ)」を押してください(ログイン無しで誰でも出来ます)。作者にとって励みとなります♪