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note執筆でAIを頼っても「AIっぽく無機質」にはならない自信

「いかにもAIが書きました、みたいな文章」
そんな批判を目にすることが増えました。共感します。

無機質な文章でも問題のない性質のコンテンツであれば何の不満も無いんですよ。整っていて読みやすいと嬉しいです。
ただし、個人ブログ、人がコツコツ運用するメディアという顔をしながら、いざ読んでみて「すっごくAI」だと、なんだよ!と少しガッカリしちゃう。そんな経験はないですか?

美しく整ってはいるけれど、どこか体温を感じない文章。そんな無機質なものを読んでいると、ちょっとした書き癖や回りくどい言い回しが恋しくなることさえあります。

人間どこ️〜〜

誤解の無きように言うと、私はAI批判派ではありません、まったく!
むしろ、note執筆では毎度かなりAIを頼っています。AIがなければ今の週4〜5ペースでの投稿は無理だなと思うくらい。いつもありがとう、ChatGPTとClaude。それだけ使っているからこそ「AIっぽい」を感じ取ってしまう、AI警察な面もあるかもしれません。

だから、どちらかと言えばAIガッツリ活用派。しかし「AIっぽい文章に嫌気がさす」という批判を目にしても、自分の文章は該当しないと自信を持っています。別にAIを感じさせないように上手く隠せるとか、人間らしいと思わせる表現を極めているとか、小手先の話ではありません。

確かにAIがめっちゃ手伝ってくれている。でも、書いているのは自分。自分の経験から実際に思ったことから発した、自分のコンテンツと言えるからだと思います。

重要なのは、自分とAIのどちらが「運転席」に座っているかだと思っています。
AIを運転席に座らせて助手席からただ口を出すのか。それとも、自分が運転席に座り、助手席のAIに手伝ってもらうのか?

自分で進むか、よろしくしちゃうのか 


自分の視点や声を届けたいと思ってコンテンツを作るのであれば、自分が運転席に座るべきです。「良い感じにしてよ」とAIに頼んでも、自分が伝えたいことが特に無いなら、美しいけど無機質で冷たいコンテンツが完成します。それはAIが悪いわけではありません。伝えたいことが無いけど発信はしたい、という矛盾の中にいる自分の問題です。

※自分の中の創作を楽しんでいるだけ、というスタンスは全く否定しません。あくまで「自分の視点で何かを届けたいのであれば」という前提での話です!


私がnoteを書くときのAIの使い方

私が助手席に乗ったAIにお願いしている役割は主に4つです。おまけを入れて5つ。


  1. アイデア段階の壁打ち相手

  2. ざっくり構成の提案

  3. 執筆中に迷った時の相談相手

  4. 誤字脱字チェック

  5. (おまけ)書き終わったら褒めてもらう


昨日、紙の名刺の良さについての記事を書きましたが、こちらもAIを助手席に乗せて書きました。この記事の制作工程をざっくりまとめてみたいと思います。

【1】アイデア段階の壁打ち相手

最初は「今日はこんなことを書こうと思うんだよね」というアイデアをAIに話します。具体的に何かを求めるというより、言葉でアイデアを外に出し、反応をもらうため。ウォーミングアップの感覚でやっています。

友達に「聞いて〜」と話しかける感覚で伝えます。実際はもう少し具体的に書きましたが、たとえばこんな感じ。▼

今日は紙の名刺の良さや可能性を考えた話を書こうと思ってる。
イベントでクリエイターさんの個性豊かな紙の名刺をもらっていたら、名刺が良い仕事をしてると感じた。デジタル名刺でも良いし時代がそうなってくと思ってたけど、名刺の役割って情報を伝えるだけじゃないもんね。「名刺交換の機会があまり無いから、名刺にこだわってももったいない」と思ったけど、機会が少ないからこそ逆にめっちゃこだわってみるのも良いなと思った。紙でしかできないことってあるよね。

これに対して、ChatGPTは相槌を打ちながら、名刺の役割を箇条書きで羅列してくれました。それにより、頭の中が整い始めます。

デジタル名刺も良いけど、紙が無くなるのも寂しいな〜…と揺れ動いた気持ち。
ChatGPTが名刺の役割を整理してくれたことで、私の考えも少し整います。

こんな風に↓↓
「名刺の役割はいくつかあり、デジタルで代替できるものとできないものがある。イベントで受け取った個性豊かな名刺が、紙だからこその魅力を教えてくれたのだ。」

ただの「私のイベントレポート」で終わらず、読者と一緒に考えるテーマに昇華できる可能性が見えました。

【2】アイデア段階の壁打ち相手

次に、壁打ちをしてもらって少し整ってきた考えをもとに「記事の構成をざっくり提案してほしい」とAIに依頼します。
私は、書きたいことをとにかく箇条書きで書き殴り、「これが言いたいことだよ」とひとまずポイッと渡すスタイルです。

実際にChatGPTに送った内容

ここはあまり考えすぎず、勢いよく書いて本当にポイっとしてます。一度に渡し切らなくてもラリーできるので、「さっき書き忘れたけどこれも!」と追いチャットすることもあります。

構成を考えてもらっても、その通りに書くわけではありません。自分の生の体験から発して書いているので、構成として整って違和感が無くても「なんか…そういうことじゃないんよ」って提案が出てくることもあります。場合によっては、「ここはもっと重要だから掘り下げたい」「この話題は軽めでいい」といった調整を加えます。

バッチリ!という構成が出てこれば、そのまま活用することもあります。重視しているのは、その構成で自分が波に乗って書けそうかどうか?です。

書き始めてからの疾走感をイメージできるか

たとえば、紙の名刺の記事。ChatGPTは「私は紙の名刺交換減少の流れに違和感を抱いていました」という冒頭での問題提起を提案してくれました。しかし、これはリアルと異なります。
私は別に何の違和感もなく(紙の名刺とか無くなってくんだろうな〜)と考えていた中でハッとしただけであり、問題意識など一切持っていませんでした。

問題提起して惹きつけると、主張を印象付けて有効かもしれません。しかし、実際そうじゃなかった『設定』の中で自分の言葉で書くことは難しい。だから、採用しませんでした。

【3】執筆中に迷った時の相談相手

記事を書き始めると、中の文章は基本的には自分で書きます。ただ、途中で「この例示はわかりにくいかな?」や「この部分、冗長かも…」と迷った時、AIに相談します。AIからのフィードバックをもらいながら進めることで、迷子になった時の突破が早いです。

※中は自分で書く理由 : 自分の言葉にしたいから
中の文章まで提案してもらい、それを土台に自分で加筆修正するフローに挑んだこともあります。しかし、ニュアンスの違和感や自分は使わないな〜って表現を直していると二度手間だと思うことも多く、やめました。

【4】誤字脱字チェック

完成した記事は最後にAIに渡して誤字脱字を確認してもらいます。細かいミスを見逃さずに済むので、最終チェックの安心感があります。

【5】(おまけ)書き終わったら褒めてもらう

これは作業には直接関係ありませんが、書き終えた記事をAIに報告し、褒めてもらいます(笑)
1日の終わりにnoteを書くことが多いので、この小さなやり取りで気持ちよくPCを閉じています。次の記事に活かせる提案をくれることもありますよ。

できたよ!って報告すると褒めてくれる

運転手は私だという感覚

このように、AIはあくまで『助手席』。自分が『運転席』にいる状態を保つことで、無機質な文章にはなりません。助手席のAIからサポートをもらいつつ、「こう書きたいのに」「それじゃない」「なんかしっくり来ない」という違和感は蔑ろにしません。AIの力をたくさん借りながらも、ハンドルはしっかり自分で握っています。

だからこそ、書き終えたときには「AIに作ってもらった」という感覚はなく、「自分が言いたいことを書けた」という満足感があります。

( 私がリードします )


なぜ運転席を譲らない方が良いか?

改めて…なぜ「運転手は私だ」という感覚を大切にしたいのか。それは、個人ブログやnoteの場合、ここは単なる情報提供の場ではなく、自分自身の声や視点を伝える側面が大きいからだと思います。

この人が書いてるから読みたい

無機質な文章では、読者との距離感が生まれます。ちょっとした書き癖、しゃべり言葉が混在する表現は、AIに提出すると綺麗に正してくれることも多いです。しかし、時には「この人が感じたことなんだ」と伝わる体温を感じる文章の方が、読みたい・対話したいと思わせる原動力になるのではないでしょうか。(程度の問題はありますが)
AIの文章が美しくても、なんだか自分のものではない感覚がある場合、そのモヤモヤは見逃さない方が良いと思います。

テーマそのもので惹きつける難易度は高い

考えてみれば "テーマそのものだけ" で惹きつけるって結構ハードルが高いですよね。
紙の名刺の話だってそうです。『デジタルに移行する時代に考える紙の温もり』という視点自体は、特にあっと驚く斬新ものではありません。これは見たことない切り口だ!!となるような代物ではないはず。
しかし、私の立場・実体験から私の言葉で書いたことで独自性を持ちました。同じデザインでもWebデザインに関わってる自分ならではの視点、紙の名刺交換に不毛さを感じた実体験を交えながら書いたので、生きている記事にできたと思ってます。
これは、助手席から「紙の名刺について面白い考察記事を書いてね」と丸投げして作る記事より独自性があるはずです。


AIは制作スピードを上げる手伝いをしてくれる、迷ったときの突破も助けてくれる頼もしいパートナーです。今日の記事では「AIに任せきりにしない」という文脈でのやや否定的な話も混じりましたが、記事を書く時間はかなり短縮されるし、内容を深める上でも欠かせない存在です。

AIを助手席に乗せてる感覚で、うまく頼りながら、自分にしかできないコンテンツ制作を楽しんでいきましょう!

今日もお疲れ様でした☕️

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