島の変わりゆく奇祭。いつしか観光名物へ。【351目】
泥まみれの神様が厄払い。
パーントゥと呼ばれる
歴史ある奇祭。
3体のパーントゥが集落を
歩き回り、人々や建物などに
泥をぬりつけることで、
お祓いや子供の無病息災を
祈願します。
パーントゥの起源は数百年前とされ、
国の重要無形民俗文化財であり、
2018年にはユネスコの
無形文化遺産にも登録されています。
そんな歴史ある文化。
島が観光で賑わうと同時に、
いつしか観光イベントのような
雰囲気なってきました。
数年前には、
泥で服が汚れた!との
クレームもあっようで。
地域住民や島民からすると、
この文化は観光イベントでは
ないのです。
実際に、25日、26日の
開催に合わせて
久々に子供を連れて
行きました。
(撮影の仕事も兼ねて)
そこには、物凄い人の数。。
しかも、
パーントゥの周りには
カメラを手にした沢山の人。
(スマホではなく)
その周りにはスマホを向ける
さらに大勢の人。
昔は人々を追いかけ回し
泥を塗っていました。
聞いた話によると、
最近では追いかける事もないとか。
人々の方から寄ってくると。
確かに、近くで見ていましたが
まさにそのような感じ。
泥を塗られて、
パーントゥを横に笑顔で自撮り。
良い悪いではなく、
文化は変わりつつあります。
屋台も出ていたので、
お祭りのような雰囲気でした。
どこで線引きをするのか
難しい問題でもあります。
島には伝統の踊り
「クイチャー」があります。
地域の方々が集まって
踊っていたのが、
今では保存会の名のもと
活動として変化しています。
保存会が発足しなかった
地域のクイチャーは、
踊れる人がいないという事で
消滅していきます。。
パーントゥもいずれ、
保存会になっていくのかも
しれない・・・と、
複雑な気分になりました。
伝統は後世に繋いで
いかなくてはなりません。
ただ、
言葉で言う(書く)のは簡単。
ましてや、
その地域に住んでいる訳でも
ない私が意見なんぞ言える
立場ではありません。
何となくの直感ですが、
地域の過疎化が進む今、
島の事を島の人よりも
知ろうとする移住者が
鍵を握るように思います。
また、
文化と観光とを別で考え、
どちらかに寄るのではなく
両コンテンツで考えるのも
良いかと思いました。
最終的に変化に対応する
物事が残る。
文化も人も組織も。
改めて「変化」について
考えさせられた時間でした。
ありがとうございました。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?