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【第1回】私が初めて転職した理由(わけ)
私が初めて転職したのは39歳の時です。それまでは日系製造メーカーに約15年勤務しており、「ここで定年まで働くんだろうな」と思っていました。
ですから、まさか自分が40歳を目前にして「転職する」とは夢にも思いませんでした。
きっかけは、35歳にして実現した本社への人事異動です。それまでは、グループ会社で営業ノルマを追いかける日々を過ごしていました。
いつかは中枢で仕事をしたいと思っていたので、転勤が決まった際のときめきは今でもはっきりと覚えています。
ところが、赴任した本社は予想に反して、イメージとはほど遠い「別世界」でした。
異動してしばらくは、営業最前線で起きている問題を解決すべく、様々な意見や提案をしました(そういうテーマを扱う部署でした)。
しかし、上司からはパワハラまがいの対応を受けます(げんこつで頭をたたかれたり、ビンタをくらったこともありました)。
「俺の言う通りにやればいいんだ!新参者が現場の細々としたことを、偉そうにごちゃごちゃ言うな!」といったスタンスです。
もちろん、当時の私の態度や言い方にも問題があったかもしれないことは、否定できません。
しかし、現場からはい上がってきた者には、「多少厳しく当たっても大丈夫」と言わんばかりの企業風土には、どうも納得がいきません。
周りを見渡しても、体調を崩して長期欠勤する者や病気で亡くなる方、自殺に追い込まれる人が後を絶たちません。
私自身も、次第に精神的に辛い日々が続くようになり、このままこの会社で仕事を続けることに「身の危険」を感じるようになったのです。
もちろん、社内的な解決策も検討しました。しかし、自分が描くキャリアを実現させるためには、「転職以外に選択肢はない」という結論に至ります。
その後は、外資系IT企業を経て、縁あって40代半ばで人材ビジネスの世界に身を置くことになります。
以降長きにわたり、実に多くの方とお会いして、キャリアの相談に乗ったり転職のお手伝いをして参りました。
特に「40歳」を過ぎてからの転職は、様々な「ノウハウ」や「考え方」が身についていると、その後のキャリアにプラスに働きます。
今回のシリーズは、そのあたりを「自らの体験」や「様々な実例」を交えてお届けしたいと思います。
次回につづく(毎週月曜日に投稿予定)
(本文は、弊著『四十歳を過ぎて初めて転職の二文字が頭をよぎったら読む本』<ブイツーソリューション>より一部抜粋編集し、シリーズ化したものです)
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