【第19回】効率のいい転職活動は、転職エージェントや転職サイトへの登録
転職活動を始めるに当たり、最も効率がよく、手っ取り早い方法は、「転職エージェント」に登録することです。
求人によっては、企業がネット上で直接募集しているケースもあるので、直接応募することもできます。しかし、この手法は必ずしも効果的とは言い難(がた)い面があります。
求人には、「表」と「裏」の顔があります。企業が、媒体を通して直接募集をかける場合は、当然ですが、「表の顔」しか見ることができません。
しかし、その背後には、年齢や年収、転職回数などに関する「隠れた要件」が数多く潜(ひそ)んでいます。
直接応募は「裏の顔」が見えないので苦労します。でも、転職エージェントは裏事情を把握しているので、経歴的に問題のない求人を紹介してくれます。その結果、書類選考に通過する確率が高くなります。
最近は「転職サイト」に登録して、求人の紹介を受けるパターンも定着してきました。
転職サイトの場合、サイトと契約しているエージェントの数が多いので、必然的に多くの案内を受け取るケースも想定されます。
そこで、「希望に合致している」と判断した求人には応募するも、どこか違うと感じた求人への応募は差し控えるようにします。
また昨今は、企業から直接スカウトメールが届く場合もあります。スカウトメールが届くということは、何だか入社が約束されたような気分にもなってしまいますが、あくまでも「書類選考に通過した」だけのことです。
従って、業界や職務内容が本当に自分の希望と合致しているのかを、十分に検討してから応募しなければなりません。
同時に多数の求人紹介がある場合もありますが、現職のままで転職活動を行う限り、たくさんの求人に一度に応募することは「控える」べきです。
多くの求人が同時進行すると、面接が重なった場合など、調整に苦慮する事態が想定されるからです。
「甲乙つけ難い求人が何社かあった場合は、どうすればいいのですか?」この質問を受けた時には、次のように答えています。
「すべてが順調に進む保証はないので、同時に応募してみてはいかがでしょう」
求人の状況は、刻々と変化します。うまく行っていると思っても、「どんでん返し」がある一方、「思わぬ復活劇」が待っていることもあります。
とは言え、現職のままで応募する場合は、まずは2~3社からスタートするのが理想的なのかもしれません。
次回につづく(毎週月曜日若しくは火曜日に投稿予定)
(本文は、弊著『四十歳を過ぎて初めて転職の二文字が頭をよぎったら読む本』<ブイツーソリューション>より一部抜粋編集し、シリーズ化したものです)