2017年 63冊目『生涯投資家』
FBで複数の友人の書評が載っていたので手に取りました。
村上ファンドの村上世彰さんの自叙伝です。
村上さん、すごい人ですね。
ただただ、その一言です。
ここに書いてあることが本当であれば、村上さんは大きな誤解を受けていた方ですね。
もちろん、ご自身も認めていますが、物言いや、マスコミのある部分を切り取る表現方法への無策など、あったと思います。
ただ、印象がかなり違います。
村上さんの言っているのはとてもシンプル。
経済を高めるためには、金を回さないといけない。
企業が使わない金を長期間保有しているのは、それを阻害することだ。
企業が大量の資金を持っているのであれば、
1 自社の成長のために使う(設備投資、MA、従業員の報酬アップなど)
2 投資家に還元する
どちらかにしろ。ということです。
1はわかりやすいですね。
2は、投資家は、また別の会社や資産に投資をするので、結果資金が回るということです。
1990年まで日本とアメリカの上場企業の時価総額は5-600兆円でした。
日本は30年ほどたっても同じくらいです。
アメリカは2000兆円と3倍になりました。
金の回転が違うのです。
ROEが圧倒的に違います。
村上さんは、日本企業が上記の1,2をやり続ければ、日本の上場企業の価値は倍(つまり4万円)まではいくと試算しています。
元気も出ます。
たくさんの方々の実名も出てきて、その人脈の広さも驚きます。
また、彼がファンドで投資した会社への戦略の話も納得感が高いです。
セミリタイアされているようですが、もったいない人材です。
▼前回のブックレビューです。