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{日記} 『マタギ奇談』 感想 {8/2}


工藤隆雄著『マタギ奇談』を読了しました。

こういう、不思議なノンフィクション読むの好き。現実は小説より奇なりと言うけれども、わたしもそう思う。
小説よりも現実の方がよっぽどちゃんちゃらおかしいもんな(それはまた意味合いが違うような..)。

ともかく、わたしはWikipediq巡回とTwitter を趣味にしているから、Twitter で「Wikipedia文学」としてよく流れてくる「八甲田雪中行軍遭難事件」も「三毛別駑事件」も、もちろん繰り返し読んでいる。
三毛別の記事を読んでからクマ(それ以外の動物)やその被害というものの恐ろしさに興味を持ち、関連の記事
や書籍を何種類も読んだ。
八甲田の記事を読んでからは遭難や自然における行方不明などの記事を読んだりした。

わたしがそれらを読んで思うのは「自然(それにはそこに生きる生き物たちを含む)に対しての人間の無力さ」
や「人間の驕りや迂闊さ」である。

本書の中でも調子に乗ったり、自然に対して無知な敬意を払わない人間がたくさん登場し、大体は散々な目に合っている。これが本書に出てくるマタギたちの言う「山の神様」からの罰でなければなんなのだろうと思う。
そういう類のものを信じないという人もいるが、わたしはそうは思えない。というよりかは前も何かで書いたが、そういうのは「いる」と思えばいるし「いない」と思えば「いなくなる」ものだと思うので、つまり、人によりけりなわけで、そういう議論は不毛だ。

マタギたちは肌で自然そのものの不思議な力を感じている人たちであり、それを「山の神様」と呼んで敬意を払っているのだから、それでいいのだ。本書を読んでこんなの眉唾だろうと、人間の思い込みや思い違いなどと思う人がいればそれはそれでいいと思う。
だが、ここに書いてある不思議な話の発端は基本的に人間が自然に対して油断し、驕り、無知であったことであるのは忘れてはならない。

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