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上司と部下の関係性は永遠の課題

上司・部下の関係性はいつも難しいなと思っています。今週はどちらもわかるなぁと思ったことがあったので書いてみたいと思います。


ある店舗の話

店舗運営をされているお客様の一店舗にお邪魔してきました。
店長(男性上司)と社員(女性部下)2名、その他パートさんが数名いらっしゃいます。

店舗運営について、店長と部下2名の方でどうしたら上手くいくか話し合いをしました。

その中で部下の方が・・・
「店長っていったいどんな仕事しているんですか!!」

ちょっとキツイなぁと思ったのですがよく聞いてみると、その方はとても器用な方で、店舗で行う面倒で難しい作業を一人で必死で覚えたそうです。
棚卸などの忙しい時に、その仕事がその人しかできずにパートの方ですら「大丈夫??」と心配してくれたのに、店長からは何の言葉もないと。

ちょっとした一言がないし、かといって作業を覚えようともしない。忙しいと言っているけど一体何をしているのか?ということでした。

たぶん、目に見える作業を店長がしていないので、自分ばかり大変な思いをしているのに労いの一言すらないという不満のようです。

上司の視点

この部下の方の言い分は少しわかる気がします。
私も会社員時代に同じような思いを持ったことがあります。

上司が暇だとは思いませんでしたが、私も割と器用にどうにかしてしまう部下だったので、上司からすると使い勝手の良い部下だったのではないかと思います。

使い勝手が良いと、どんどん仕事が降ってきます。
「なんで自分ばかり。上司はどうして助けてくれないのか?」という思いはありました。

ここで印象的だったのは、店長がどう思っていたかということです。
・きちんとこなせているから大丈夫だろう
・よくわかっていない自分が手を出すより任せた方が安心
・それじゃ任せて他のことしよう!

こんな感じだったそうです。

男性、女性で括るのはどうかと思いますが、男性上司にありがちな視点だと思いました。
逆に女性部下からすると、本当は上司もできないのはわかっているから、自分ががんばっていることを認めてほしい。ちょっとした労いの言葉がほしい。こんな感じだと思います。

私も人のことは言えませんが、不満があるなら言葉にすればよいのです。
「なんで気づいてくれないの?上司ならやって当然」と思っているところは女性部下の良くないところかなと思いました。

承認の技術が必要な理由

管理職研修をやると必ず出てくる項目が「承認」です。

承認と言うと「褒める」と思われる方が大半なのですが、それだけではありません。


承認とは相手の存在を認める行為や言葉のことなので、上記の図のようなことが全部含まれます。

大事なポイントは「明確な言葉で伝えること」です。
当たり前とか、わかるだろうは通用しないのです。
言葉にすることで初めて相手に伝わるし、相手の考えていることが理解できるのです。

大体ここまで言うと、ほとんどの管理職の方は「やっていなかったなぁ」という感想を話されます。

なので、部下に効率良く(気分良く)働いてもらうためには、気持ちを持っているかどうかも大事ですが、「承認」を技術として身に着けることが上手くいくための早道なのです。

先ほどの店長だったら、任せて大丈夫と思うなら
「大変かもしれないけど〇〇さんに任せるね。何かあったら声かけてね。よろしくお願いします」
無事にこなしてくれたら
「ありがとう。助かったよ」と伝えればよかったのです。

また部下の方も「気づいてよ」ではなく「相談」すれば良いのです。
そこで初めてお互いが何を考えているかわかるわけです。

そこからどうしたら良いか一緒に考えていくことが必要です。

上司だって全部できるわけではない

先ほどの店長は、別に仕事をしていなかったわけではなく、部下の方にはわからない本部との交渉やお客様に対するイベント実施の進捗管理など、難しいことをこなしていたのです。

それを部下の方に見せていなかったのだと思います。

今回話してみて、部下の方は店長が気づいていないことをたくさん気づいていました。それはお店を運営していくために大事なポイントでした。

店長はもっと自分が弱いところを見せて、優秀な部下の方たちを頼れば良いのです。それは恥ずかしいことでありません。
きちんと相手の話すことを聴くことができれば大丈夫です。

みなさん、「売上をもっと上げたい!」という気持ちは同じでした。
その目的のために必要だと思うことは、立場が上とか下は関係なく、しっかり話し合ってほしいです。


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