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【読書録】カササギ殺人事件 アンソニー·ホロヴィッツ

 2023年最初に読了したのは、カササギ殺人事件でした。上下巻合わせると結構ボリュームがあったので、読ま終わるまでに年を越してしまいました!

 本作は上下巻で内容が大きく異なります。上巻は表題である「カササギ殺人事件」という作中作がメインとなります。そして下巻はその「カササギ殺人事件」の作者が亡くなり、紛失した最終章の原稿を探すという内容になっています。

 まず上巻の「カササギ殺人事件」は1950年代のイギリスが舞台となっています。内容には触れませんが、アガサクリスティーへのオマージュがかなり入っていると作中で言及されています。これはとうとうアガサクリスティーに手を出す時が来たのかもしれません。

 下巻は時系列は現代で、「カササギ殺人事件」の作者、アラン・コンウェイの編集者であるスーザン・ライランドの視点で進みます。彼女は「カササギ殺人事件」の最終章の原稿が紛失したことをきっかけにアランの死に疑問を持ちます。そして捜査を進めていき、関係者たちの様々な過去、思惑を明らかにしていくという物語です。
  
 本作の特筆すべき点として、上巻から下巻への話のギャップがあると思います。上巻の最後が作中作のカササギ殺人事件の最終章手前で終わり、下巻の最初がその原稿を読み終えたスーザンの視点になります。最初読む本を間違えたと思い、表紙を何回か確認しました笑

 そして下巻から目まぐるしく物語が展開されていきます。1950年代が舞台で少しゆっくりと時間が流れているように感じられて上巻との緩急に驚きました。

 また本作も他の海外作品の例に漏れず、その国の価値観や常識に触れることもでき、自分の見聞を広げることができました。

 本作はアガサ・クリスティの作品を知っているほど面白い作品となっています。読まれるとしたら先にそちらの知識を入れておくと、より楽しめると思います。

 今年もミステリを中心に、まだ未読の作家さんにもドンドン挑戦していこうと思っています!!

 最後までお読みくださりありがとうございました。


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