句を読む―淡々と受け継ぐ
「さく」という響きがいい。実感がある。
「土用の丑の日」はニュースでも取り上げられるけれど、土用そのものは春夏秋冬それぞれに18日間ある。けれども俳句で「土用」というときは、夏の土用を指すそうだ。
土用の期間にしたらいけないことがいくつかあって、そのひとつが「新しいことを始める」らしい。新しいことは始めず、お仏壇に向かって線香を立てる。亡くなった大切な人たち、昔々を生きたご先祖様に手を合わせる。
昔から人々が続けてきた、弔いと祈りを思う。
(小川さんは俳人・波多野爽波について、一句鑑賞や研究を連載しています。こちらは2022年に出版された爽波の全集です)
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現代俳句・短歌を好む私が、ひとつひとつの作品を読んで思ったことをぽつぽつお話ししています。
Amazonアソシエイトリンクは、取り上げた作品が収録された句集・歌集が分かればそちらを貼っています。分からなかったときは私が読んでいるアンソロジー本のリンクにしていますので、こちらもご覧ください。