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花咲かす旅路

親友の新たな門出を祝い
美しく散りゆく桜を見ては
過去に思いを馳せる

「あの頃って楽しかったんだな」
と口を揃えてみなは言う

眩しすぎるほど真っ直ぐに生きていた

あの教室が、
あの体育館が、
あのグラウンドが、
世界に繋がってると本当に思っていた

何も怖くなかった
むしろ色んなことに
縛られる生活が窮屈だった

はみ出したかったんだ

同じ服を着て、同じ部屋に閉じ込められて、
同じ勉強をする毎日から

窮屈だった、
だけど私たちはその窮屈さのなかで
精一杯生きていた

好きだとか、可愛いとか、かっこいいとか、優しいとかそんな単純な理由で恋愛を楽しめていた

今となってはしょうもない内容で本気でぶつかったりもできた

窮屈さのなかで、私たちはもがいて、
悩んで、けれど楽しみを見いだしながら
生きていた

教室にて、1人眠る日もある



窮屈さから少し抜け出し、
自由を手にした今、

楽しめていますか?
はみ出せていますか?

私は少し怖いです。

何者にでもなれること、
そして
何者にもなれないままでも、
生きていくしかない自由さが。

こうして生きている今日も、
「あの頃は」と話せる素敵な過去に
なっていることを願って。

入賞の景品でもらったタオル。
まだ捨てられないな。


旧友と夢や希望を語らう

結婚式に呼ぶね、とか
またこうやって飲もうね、とか。

優しいみんなは素敵でワクワクする
将来の約束を取り付けてくれる。

まだまだ生きていないと、
とハッとさせられる

変わりたい、変えたいという
気持ちとは裏腹に
変わっていくものへの不安に押しつぶされそうになったり、変わらない何かに安心したりもする。

学生という肩書きが1年足らずで
消えてしまうのを目前にして、
離れて暮らす皆は
今、何を思いますか。



私は、

4年前、志望校に不合格だったあの日
笑ってる人達がみんな敵に見えた日
満開に咲き誇る桜を綺麗だと思えなかった日

4年後のいま、
なんとか笑えています。
みんなが順風満帆で生きてる訳じゃないことを知ります。桜は儚くて、美しくて、とても綺麗だと思えています。



桜は一斉に咲き誇る。
ぶわぁっと、一気に咲いて、
一気に散っていく。

桜を眺めながら、こう思うのです。

一斉でなくても1人ずつのペースでも
いいんじゃないか、って。

足並み揃えて花開かなくても、
いいんじゃないかな、って。

夏の暑い日に大きく咲く花もあれば
冬の寒い日に人知れず咲く花があるように、

どんな色でも、どんな形でも、
どんな大きさでも、どんな時期であっても、

どこかの誰かは、あなたが咲かせる花を
首を長くして待っている。

その時まで、自分の中にある
種を、葉を、根を、
じっくりじっくり、育てていくしかないのだと。

私たちの人生は、花を咲かせる旅路なのだと。


春というには少し肌寒く
不機嫌な天気ばかりです

でも、私は、
こんな季節が、春がだいすきです

みんなが咲かせる花を
いつか、私に見せてください。
私も素敵な花を咲かせる旅路に出かけます。

それでは、
Bon voyage

目黒川の夜桜を高校同期と見に行きました。

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