自分のことを認めると挑戦行動が生まれる
私は、企業向けに人材育成や組織開発、学校で経験学習や行動科学の授業を行っております。メソッドが体系化するたびに出版して発表しています。
2013年「絶対に達成する技術」
2015年「人材育成担当者のための絶対に行動定着させる技術」
2016年「できたことノート」2017年「できたこと手帳」
2018年「月イチ10分できたことを振り返りなさい」
2019年「科学的にラクして達成する技術」
2020年「仕事と研修を一体化した人の成長のマネジメント技術」
を出版しましたが、その中で共通するメソッドが「振り返り」です。人が成長するためには欠かせないプロセスです。
今日はその中でも、自分のことを認める価値についてコラム的に書きたいと思います。
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コラム 自分のことを認める価値
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自ら成長するには、「経験から学び取ること」が必要です。
その行為を「内省」と言います。
すなわち、”うちをかえりみる” ことです。
誰でも目標達成のために行動計画を立てると思います。
経験から学び取るには、その行動の結果を深く振り返る必要があります。
計画どおり行動が「できても、できなくても」よいのです。
いずれも貴重なあなたの経験なのです。
ところが、「できなかった方」ばかりに目がいくのが人間の特性です。
いわゆる反省です。
すると、「心の中で自分の本音に触れることを阻む壁」が厚くなり「ペルソナ(表面的な人格)」で取り繕うようになっていきます。
実は、この「心の扉」を開ける行為があります。
それが「できたこと」を見つめる行為です。
経験から学びとるためには、素直に自分の本音と向き合う必要があります。そのためには自己肯定感が必要です。要は「自分のことを認めている」状態です。
ただ無理矢理「自分を認めよう」としても精神論や根性論となってしまいます。そこで「できたこと」を見つめると効果的です。
仕事をしていく中で誰でも「できたこと」がたくさんあります。その小さな「できた事実」を認識することで自己肯定感が上がり、心の扉が開くのです。
内省は、誰のためでもなく自分のために行う行為です。よってとっても小さい「できたこと」でもよいのです。
営業マンなら「アポ一本取れた」
エンジニアなら「プログラムを一本書けた」
学生なら「90分集中して授業を受けられた」
他人の目は全く気にすることはありません。小さくても「できたこと」。ここが重要なのです。
自己を肯定することができたら、次にやるべき「思考」があります。
それが、
「果たして本当にできたと言えるのか?」
と批判的に「自らを問う」ことです。
「できた」ことを疑ってみて、
・これで目的に近づいているかな
・思い込みに囚われていないかな
・もっと別の考えや方法はないかな
と目的思考をするのです。
専門的にはクリティカル・シンキングと言われます。
この「自問力」こそが、自らを成長させるためにもっとも重要な思考習慣となります。
しかしこの本質的な思考は自己肯定感が低い状態だとなかなかできません。
強い不安が生まれるからです。
自分のことを認めている状態の場合不安が生まれても適度な不安となり、「次にこうしてみよう」と前向きな行動を導くことができます。
まさにこの挑戦行動を導くためのクリティカルシンキングをするためにこそ
「自分のことを認める価値は高い」と言えるのです。
ぜひ毎日の中で「できたこと」を見つけてみてください。どんな小さなことでもOKです。人と比べる必要はないのです。
そして内省して行動変容を導き出してみましょう。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。