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晴れの日も雨の日も#339 剣道の達人との会話

年末年始はファミリー行事が相次いだ。その中で、剣道の達人と会話をする機会があった。
現在6段。小学校1年の時から40年近く剣道一筋で、進学も就職も剣道一本でやってこられた。今はお子さんの指導で、中学の外部コーチのようなこともされている。

眼光鋭く裂帛の気合で人を圧倒する。というようなタイプでは全然ない🤭 むしろ柔和な笑顔で宴会好きの人の良いおっちゃんだ。

今も現役選手なのだが、やはり若手と試合をすると、スピードや馬力では敵わないという。が、剣道というものはそれだけで勝負が決まるほど底の浅いものではないとか。ほうほう。なんかオモロイ話になってきた。

じゃあ、どうやって戦うのか。

それは相手のやりたいことを感じ取ることがカギなのだそうだ。で、そっちの方向に相手を誘導していく。そうやって相手の方向性を決めさせてしまい、それに対応する。そういうことができれば、別にめちゃめちゃ早く竹刀を振るとか踏み込みの鋭さで若手を凌駕するとかできなくても、勝機が狙えるのだとおっしゃる。事実握力なんか50もないそうな。

なるほど〜、そうなんや!
自分はメンが好きだからとかコテを打ちたいとか、という自分本位ではなく、相手の動きをよく見て、相手がやりたいことを把握するという相手本位の考え方。剣道は竹刀の振り方を競う競技ではなく、相手との1対1の関係をどう支配するか、ということだと理解した。
なんかこれってコーチングにも通じるし、人間関係全般に通じるやんか〜!

ただ、ここまで書いてきて気がついた。相手が狙っていることに対応して勝利を収めるためには、自分自身がメンもコテも胴も打てなければならない。基本的な剣道の技倆を十分高めておくことが必要なのだ。相手の動きからして今はコテが有効という場面でも、自分がコテ打ちが苦手だと当然勝てない。まずは個々の基礎練習をしっかりやって、6段という達人の域になって初めてそういう世界に足を踏み入れることができるのだろう。

また、この極意の入口のところである「相手のやりたいことを感じ取る」というのはどうやってやるのか、とお聞きしたら、それは相手の竹刀のちょっとした動き、目線、その他全身で感じるものだとのお答えだった。

基本的な技倆の向上と練達。そのための精進。それも長い時間をかけて。
そして5感+αの全てで相手のことを感じ取っていく。
いやいや、さすがその道の達人。あらゆることに通じる真理だなあといたく感じ入った。

もっとも御本人はそんなスゴイことを語っているという風ではない。自分は剣道しか知らんから、ともおっしゃる。ご経歴を知らなかったら、単なる陽気なオッサンだ。サウナもご一緒したが、失礼ながら年相応の丸みを帯びた身体になっておられる。幸いこれからも末永く付き合って頂けそうだ。またの再会が楽しみだ。


(ここまで本文1,154文字)

気合が雲となって沸き立つような早朝の空

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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#342 糸井重里さんの言葉より

(つづく)

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