晴れの日も雨の日も#306 表と裏
兵庫県斎藤知事に関するニュースが耳目を賑わしている。百条委員会での追求の様子なども繰り返し報道されている。
パワハラや金銭関連の話などは、報道通りだとすれば確かに不適切なものだと言わざるを得ない。ご本人もやや歯切れ悪くも、そこはある程度認めているように感じる。
が、それでも、兵庫県議会議員全員の辞職要求にも辞めないという姿勢を変えずにいる。彼がそこまで頑張るのはどういうことなのか。ネット等では「斎藤知事が辞めない理由」みたいな記事も散見され、退職金目当てではないか、とか、いろんなご意見が噴出している。
本件の真実がどこにあるのか、斎藤知事は辞めるべきなのかどうなのか、本稿はそんなことは扱わない。それこそシランガナである(コーちゃんは生粋の兵庫県民なのだが😅🤭🤣)。
が、どうも報道されていない「裏」があるのではないかという気がしてならない。なんとなくだが。何の根拠もないのだが。別に斎藤知事を擁護したいというわけでもないのだが。
ある部分を切り取って繰り返し報道する、というのはマスコミの常だ。しかも、パワハラ、おねだりなどわかりやすくセンセーショナルなところばかりを表に出す。百条委員会でそういうところを舌鋒鋭く追求するところだけを報道する。結果「なんちゅうひどい知事や」という論調となる。
が、本当にそれが全てなのか。
他に光を当てるべき部分はないのか。
たとえば、斎藤知事は告発文書について「事実でないことが書かれていた」という見解で一貫しているが、そこはどうなのか。だから懲戒解雇は適切だったという姿勢を堅持しているが、そんな話のほうが政治としてはむしろ大事なのではないか。
パワハラ等の属人的問題をフォーカスすることによって、「人間的に欠陥のある人だから彼のやってきたことは全部間違っている」という論調をリードすることは、三流週刊誌的にはおもしろいかもしれないが、適切妥当なのか。
告発文書に至る前に、きっとずいぶん前から知事と職員たちの確執があったのだろう。それはどこに問題があったのか。悪いのは知事だけなのか。
実は、兵庫県の中にはもっと複雑でドロドロしたものがあり、それがこういう形で噴出したのではないか、という気がする。だとすれば、それこそ掘り下げるべき政治や行政の問題だろう。そういう「裏」はフタを開けるとややこしいので、わかりやすいところを表に並べて派手に花火をあげているのでは、と感じるのは深読みしすぎだろうか。
ものごとには全て表と裏がある。ある事件や事態が勃発するには、必ずそれなりの経緯や背景がある。それらがあざなえる縄のようになっていつしかそういう結果を生む。そのあざなえる縄には表に見える部分と裏側になっていて見えにくい部分がある。
そのすべての要素を拾い上げることはできないが、本件のようにエキセントリックでわかりやすいところだけを劇場型に取り上げて、結論づけようとするのは、あまり文化的ではない。文化的という言葉がしっくり来なければ紳士的と言ってもいいだろう。
こんなことは他でもずいぶんある。表に見えることを煽情的にあおる報道・物言いには注意したいし、見えない「裏」があるのではないかという認識を忘れないようにしたいと思う。
(ここまで本文1323文字)
今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之
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(続く)