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lab1092
2024.1.3 誰も見ていなくはない
車がいつもと違う道を通れば、景色も違うものになる。
古い家、新しい家、古くも新しくもない家、汚れた壁、蔦が絡まる壁、雑草がたくさん生えている空き地。
雑草が、密集して、誰にも世話をされていないのに、誰も見ていないのに、茂っている。
その中にはきっと、たくさんの生き物がいるはずだ。虫、動物、爬虫類、素足で雑草の中に入れば、きっと、どこかしらを何かしらに噛まれるに違いない。きっと無事では済まないだろう。今は冬だから、みんな大人しくはしているかも。
誰も見ていなくても、世話しなくても、生えるし、伸びるし、朽ちて、また生える。
誰も見ていなくはない。わたしは、車が通り過ぎる一瞬、雑草が生い茂る空き地を見た。