【俳句20句】第27回豆の木賞 受賞作
「豆の木」とは超結社俳句会。
幽霊部員のように末席に名を連ねております。
春以降に新しい号が出る予定で
(というか、これから原稿を纏めねばならない(^^;)、
その号に第28回豆の木賞作品が掲載されます。
そこで、この機会に一年前の受賞作を
noteで公開します。
ご笑覧願えれば幸いです。
◆第27回(2021年)20句競作豆の木賞
調律師
柏柳明子
満月に盗られてしまふ鏡かな
帚木や音程の微妙にちがふ
ホースから頼りなき水秋ざくら
鶺鴒来たり反論の次々と
堂々と逝くが口癖くわりんの実
星河より音を取り出す調律師
野紺菊壊れぬやうに下を向き
近づけば知らない人や白式部
おがくづの長薯やうやく救ひだす
色変へぬ松日時計のあはき影
鶏頭花監視カメラの小さき眼
夜に触れ金木犀のかをりけり
心拍数の上がつてゆくよ梅擬
包丁の眠る神在月の水
内見のスリッパ揃へ冬の山
白鳥に好かれ男声合唱団
寄鍋へ明るきものを足してゆく
膵臓のあたりに住んでゐる兎
遠き火事虫歯の穴を確かむる
冬林檎かざせば私だけの空
ちなみに、豆の木賞をいただくと代表のこしのゆみこさんからお手製の焼き物(写真)をプレゼントしてもらえます😊🏺
緑の色合いが優しい☆ 玄関に飾っています。
どうもありがとうございました。
今年(28回)は意図して構成した作品群でした。
受賞はダメでしたが、目標とする方にその意図を汲んだ評をしていただけ、伝わったことに手ごたえを感じることができ、収穫を得ることができました。
これからも、楽しみながら
感じたこと、言いたいことを(^-^)。
自分らしい挑戦をしたいと思います。