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あんこ
2024年8月23日 15:31
『別れを告げて』の巻とらわれた夏目は因果の闇を駆け 冬満月の東方の森冴ゆる夜の小さきものの恩返し 白息残す代答の恋過ぎし日の君に「元気でやってるよ」 硝子のむこう まんぷく先生人と妖(あやかし)の間(はざま)で揺れながら 惑いし頃に別れを告げて共闘の月分祭の華やかに 祀られた神様は旅立つ一枚の写真を皆で探す春 記憶の扉暗く疼いてさようなら 遠き家路と僕の孤独 桜の包む
2024年8月6日 12:07
『一人じゃないよ』の巻夏蝶のひらり妖しきものの名へ 闇に耀う浮春の郷偽りの友人泣きし夕焼空 「一人じゃないよ」幼き日々に懐かしき匂いと蔵にひそむもの 人ならぬもの夕立の中を祓い屋の業は洞窟より深く 子狐のとけい時を止めても自転車で秋風切って笑い合い 割れた鏡に秋日の揺れて天高く互いの想い映すもの 帰る場所とは待つ人いる場所白熱の影踏み夏目遊戯帳