見出し画像

Mignonne(ミニヨン)/大貫妙子

本日の収穫はこれだ。
レコードを買った。2017年にレコード・ブームに乗って、SONYから再販されたアルバム。大貫妙子の3枚目のアルバムで1978年の作品だ。こいつが最寄り駅の道角の中古CDショップの「アナログ盤コーナー」にあった。

何か虫の知らせで、毎日素通りしてるのに、今日は寄ってアナログ盤を物色してみようと思ったのだ。この店のアナログ盤は古過ぎで酷い取扱で嫌いな店だ。アナログ盤の新譜コーナーを除くと、なーんと「大貫妙子」のアルバムが三枚あった。いずれも再販の新譜だ。

その内の一枚は私が高校生の頃に買って持ってるものだ。3500円で売られている。私が持ってなく、かつSpotifyでも未だに1980年頃の大貫妙子は配信されてなく、CDも売ってないレア物音源だ。Youtubeにもこのアルバムは落ちてない。そういう音源だ。2017年の限定生産らしいが・・普通に売ってた。3500円だ。

ここに来る客はこの価値にだれも気づいていない。渋谷なら5000円以上はしそうなものだ。

入ってる曲を確認した。なーんとB面(レコードの裏面)の三曲目に「突然の贈り物」の原曲が入ってます。

「おおー、原曲のアナログ盤。聞きてー」

迷わずレジに向かいました。これはコレクションです。
1978年の音がそのまま詰まってます。

1978年という年は凄いです。今から40年前。YMOが生まれたのがこの年なのです。その年に制作されたアルバムです。当時スタジオ・ミュージシャンだったYMOメンバがこのアルバムで三人揃って、大貫妙子のバック演奏をしています。しかもB面のアレンジャーは坂本龍一です。大貫妙子と坂本龍一の出会いは大貫妙子の二枚目のアルバム「Sunshower」からの付き合いです。(Sunshower のアナログ盤は関東では10,000円近くします。「Youは何しに日本へ」で大貫妙子のアルバムを探しに来た外人が買ってたアルバムです。私はCDの再販盤を買いました)

YMOが生まれる直前に全く違う音楽のアレンジをやってます。細野晴臣が普通にBassで参加、高橋ユキヒロがDrumで参加してます。このアルバムは残念ながら当時は売れませんでした。

しかし、その後、30年経って、このアルバムの収録曲は多くのミュージシャンにカバーさえる名曲「突然の贈り物」が誕生したアルバムです。

出来たての空気感がそのまま詰まってます。どれ程に傷ついて、疲れた、裸の気持ちをさらした、悲しいこの曲が40年前の当時の気持ちで音源として残ってます。アナログ盤だからこそ伝わる空気感。ドラムの「タメ」の後の打音の強弱感まで聴こえて来ます。録音された当時のスタジオ、演奏から伝わる、むき出しの悲壮感は凄まじいです。名曲と言われる所以の悲しみの空気感に胸が締め付けられそうです。

これで3500円は十分な価値です。この一曲のために買う価値があるアナログ盤です。下の写真は私のプレーヤーでかけてる所をiPhoneで撮ったものです。

アナログ盤はインテリアとしても良いです。当時のライナーノーツもきちんと入ってます。再発にあたっての大貫妙子のコメントも記載されてました。

彼女は40年ぶりにアナログ盤で自分の音源に再開して、自分の娘にあった気分だと書いてました。

一つ我が家に宝物が増えました。また友人を読んだ時に「レコードの会」で聞いてもらいたい一枚になりました。

アナログ盤の空気感は伝わりませんが、どんな曲かはお伝えしておきますね。これは近年、大貫さんがリメイクして、アコースティック・スタイルで取り直したものが入ったアルバムの音源です。

彼女も40年前の曲を未だにライブで歌ってくれてます。それだけ、皆この曲を大切に思ってるし、生で大貫さんに歌ってほしい程の名曲なのです。

40年たっても、色褪せない名曲です。この曲はこの1978年のアルバムで生まれた名曲なのです。




いいなと思ったら応援しよう!

なーたん
気に入って頂けたら、サポートをお願いします。頂いたもので、記事のネタに投資し、更に記事が濃くなって行くように、努力していきたいと思います。

この記事が参加している募集