思い方ひとつでしょう<ここが終の住処かもね>
ここが終の住処かもね 著者:久田恵さん
荒波の人生を過ごしてきた高齢者は何を想って過ごすのだろう。
もちろん人それぞれだが、70歳を目の前に過疎地にあるサービス付き高齢者向け住宅に入居するカヤノさんやケイコさんたちが人生が思うようにならなくても、その時々に起こることに自分なりの対応を見出していく姿に励まされる小説だ。
実家に相次いで戻ってきた30代の息子と40代の娘から離れて自由気ままに過ごしているようなカヤノさんは入居で知り合った友人に家族のことで巻き込まれる。
その時に、カヤノさんが自分の心情を想う一場面が心に刺さる。
特別な強さも持ち合わせていないが、その時々で解消する術がある。
そんな時にふとした出会いもあり、それが次々と広がっていくことがある。
本作にコーヒーを飲む場面が多々あるが、まずはコーヒーを飲みながら、リラックスしてこの時に身をゆだねてはどうだろう。
また、ラストにある「ハッピーエンドはないんだよね」という娘の言葉に
カヤノさんが返す言葉をぜひ読んで欲しいな。😉📕
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書き続ける楽しみを感じています、その想いが伝われば嬉しいです~