美術館に手招きされたよう☆<あの絵のまえで>
以前にnoteで寺地はるなさんの本を紹介した際に、「生きるために必要だったことはありますか?」という記事を書きました。
今回ご紹介する本書は、それに似たような「生きるために、絵画とのめぐり合わせで心が救われる、はっと目覚めるような」出来事を描いた作品です。
ゴッホ、ピカソ、モネなど誰もが一度は聞いたことがある有名な画家たち。
しかし、美術館に行って実物を見たことがある人は多くはないかもしれません。
美術館での鑑賞で何が変わるのでしょうか?
著者は、その答えを語りかけるように6編の主人公に託しています。
6編の中でも印象的な作品は「檸檬」でした🤗
高校生で絵画に夢中になっていた私があることをきっかけに絵を描かなくなった。
それからしばらく経ったある日、母校の制服を着た思いつめた表情の
女子高生を見かけます。
「あの子を助けなくちゃ」
あの頃の自分から助けてあげられると思いながら。
カンヴァスバッグを持った彼女はポーラ美術館に向かい、セザンヌの絵の前に立ってまるで画家に直接、相談しているよう。
そして私自身の心の声がこう言います。
「遅くなんかない、まだ間に合うよ」と。
セザンヌの絵の描写も素晴らしく、一度この目で見たいと心がトキメキますが、今はふらっと気軽に美術館に行けずに残念です。
それでも新しい世界の可能性を感じる絵画、落ち着いたら行きますよー✨。
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書き続ける楽しみを感じています、その想いが伝われば嬉しいです~