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読書好きも、そうでない方も

心と体がラクになる読書セラピー 著者:寺田真理子さん

読書好きの人のみならず、ちょっと気になるタイトルだと思いませんか?

私自身、「読書セラピー」は聞きなれない言葉でしたが、読書の効果がどのようにあるのかなと興味があり読み始めました。

セラピーは療法のようでもありますが、本を読むことで落ち着いて気持ちを切り替えられるという日常的なことから、うつ病や腰痛などの治療にも期待できる効果があるとのこと。

著者は寺田真理子さんで幼少から9年間スペイン語圏で過ごし、大学卒業後に通訳として働いていましたが過酷な業務で体調を崩してうつ病となります。そのような状態の中で回復のきっかけとなったのが“本”だったのです。

最初はうつ病で文字も読めなかった状態でしたが、言葉の力を認識して使う言葉を変えることで人生が大きく変わったと記されています。その後、ご自身の経験から2011年に「日本読書療法学会」を設立して現在に至っています。

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本の種類は小説、エッセイ、詩集、ビジネス書、マンガを問わずで、読書セラピーのやり方は1つではないと言います。1つの事例として挙げられているのが、共感力の低いカウンセラーよりも「本」のほうが9か月後のクライアント(相談者)の症状や経過が良好で、一人で読書をするだけでも相当なセラピー効果が期待できることがわかったとのこと。
⇒カウンセラーの資格を保持する私にとっては耳が痛い話ですが…

そのほかの効果の詳細は本作を読んでいただきたいですが、これだけはご紹介したいです。
それは、<ダニエル・ペナック氏の読書の権利10ケ条>がありますが、ここでは5ケ条までを掲載します。

1か条 読まない
2か条 飛ばし読みする
3か条 最後まで読まない
4ケ条 読み返す
5ケ条 手当たり次第に何でも読む

当然ながら、世の中には読書好きの人ばかりではないですし、本当は読書好きだけど障害等で読めない、または過去に読書に対して良い記憶がないという人もいます。
そのような場合にもっと自由な読書ということで提案されていますが、いかがでしょうか。

ちなみに私は小さい時から読書好きでしたが、すべての本が好きというわけではなく、苦手な本、飽きてしまう本も数多くありました。途中でやめてしまう本に関しては、“今は読む時期ではなかったけれど、また機会があったらよろしくね”とそっと伝えます。

一方、再読する本もあります。痛手をこうむった時はこの本を読みたくなるなんてまるで処方箋のようです(笑)

いずれにしても、今の自分の体調や気持ちをみながら本とかかわり、いつの間にか読書の時間が自分の財産になればいいですね。

本に関して語ることはまだたくさんありますが、今回はこのへんでおしまいとします。

追記:著者のシチュエーション別のおススメ本の紹介も参考になりますよー


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